E.S.Cheers!! - #Eurovision 2017-

ヨーロッパで開催される年に一度の音楽祭ユーロビジョン・ソング・コンテスト(ESC)の最新情報などをお届けします。

2013年04月

【ESC2013】スウェーデン:自由自在にファルセットを操る実力派シンガー登場


ユーロビジョン2013の開催国スウェーデンの代表は、若手シンガー・ソングライターRobin Stjernbergの「You」に決定しました。ファルセットを巧みに操ったメロディーが印象的な一曲です。


〈Robin Stjernbergのプロフィール〉
2013_robinRobin Stjernbergは1991年生まれ、スウェーデンのヘスレホルム出身の22歳です。

小さい頃からAC/DCやスティーヴィー・ワンダー、バックストリート・ボーイズなどの音楽に親しんでいたRobin。実は、10代の頃にはレスリング選手として有望視されていたそうなのですが、その道を諦めざるをえない状況になり、再び音楽への道を進むことになったのだとか。

音楽への道を志したRobinは、2006年にマルメで開催されたオーディション「Sommarchansen(Summer Chance)」で優勝した後、アイドルユニットWhat’s Up!のメンバーとして音楽活動を始めます。このアイドルユニットWhat’s Up!には、ユーロビジョン2011スウェーデン代表のEric Saadeも所属していました。

What’s Up!Go Girl!」 CDジャケットの左から三番目がRobin。左から二番目がEric Saade。)

2011年にRobinはスウェーデン版のアメアイ「Idol 2011」に出場。決勝で惜しくも破れてしまいますが、48%の票を集めたそうです。翌年2012年には自身初のソロアルバム「My Versions」をリリース。スウェーデン国内チャートで1位を獲得しました。

そして2013年。スウェーデンのユーロビジョン国内予選Melodifestivalenに自身も作詞作曲を手がけている楽曲「You」で出場。予選の順位は3位と、惜しくも決勝へ駒を進められなかったのですが、敗者復活戦「Andra Chansen」で決勝への切符を手にし、見事優勝を果たしました。敗者復活戦から決勝に進み、優勝したアーティストはRobinが初めてなのだそうです。

アイドルから実力派シンガー・ソングライターへ転身したRobinは、5/18の決勝戦で16番目に出場します。

参考:ESC公式、Wikipedia"Robin Stjernberg"


〈ユーロビジョン2013 ライブパフォーマンス〉

(ユーロビジョン2013 決勝より)


〈ユーロビジョン スウェーデンの成績〉
スウェーデンは1958年からユーロビジョンに参加しています。
1974年にABBAが「Waterloo」で初優勝して以来、スウェーデンは5度優勝に輝きます

(1974年優勝曲 ABBAWaterloo」)

2004年に準決勝制が導入された後、スウェーデンは2010年以外は毎年決勝に進出しています。スウェーデンの決勝進出の勝敗はなんと8勝1敗。ただし、決勝での順位は必ずしも高いものではありませんでした。

2010年に準決勝で敗れた後のスウェーデンはかつての勢いを取り戻し、2011年には決勝で3位、そして2012年、アゼルバイジャンで5度目の優勝を決めました。

(2012年優勝曲 ロリーンEuphoria」)

ユーロビジョン強豪国の一つスウェーデンは、この大会でも威厳を保つことができるのか!?
そして、噂されるABBAの再結成は実現するのか!?
いろいろな意味で5/18の決勝は要注目です。

参考:Wikipedia「スウェーデンのユーロビジョン・ソング・コンテスト

ABBA再結成の可能性も!? ほか

〈マルメアリーナ 建設中のステージをチラ見せ〉
ユーロビジョン2013の会場となるスウェーデンのまるメアリーナでは、5/5から行われるリハーサルに向けて、現在着々とステージ設営が進められています。

stage-lg2013こちらが現在準備中のステージの様子です。ユーロビジョン公式ページや、会場設営を担当するM&MプロダクションOla Melzigのブログには、この他にも出来上がりつつあるステージの写真がいくつか公開されています。

ユーロビジョン公式ページには、この写真を見て「ステージが小さい」と言ったコメントもちらほら寄せられています… 2009年のモスクワ大会以降、しばらくステージの大きな大会が続いていたので、それに見慣れてしまった視聴者にとってはちょっと物足りないのかもしれません。

ユーロビジョンを主催する欧州放送連合では、年々肥大化する大会の開催費を抑制すべく、今年は規模の小さい大会にする意向を示していて、今回の会場はそれを反映した格好となっています。欧州危機などにより、参加費用が払えないために参加を見送った国が目立ったユーロビジョン2013。来年の参加国が増えるかどうかは、EBUのシェイプアップ作戦の成功にかかっていると言えそうです。

参考:ESC公式Eurovision Song Contest2013 Technical Diary


〈ABBA 再結成の可能性を否定せず!?〉
スウェーデンの人気ポップ・グループで、1974年にユーロビジョンで優勝したABBAが再結成されるのではないかという噂があるそうです。1982年に解散し、2008年にメンバーが再結成を否定していたABBAですが…

ロイター通信によると、ストックホルムにABBAのミュージアムが来月オープンするのを前に、その噂が高まっているとのこと。ABBAでボーカルを務めていたアグネタ・フォルツコグも、独週刊紙ディー・ツァイトに再結成の可能性を尋ねられると、「チャリティーコンサートならあり得るかしら。すぐに『ノー』とは言わない」とコメント。再結成の可能性を匂わせています。

ユーロビジョン2013の決勝で行われるオープニングアクトでは、ABBAのメンバーのベニー・アンダーソンとビョルン・ウルヴァースが手がけたテーマ曲「We Write The Story」が披露されることになっており過去記事参照)アイルランドのブックメーカー パディー・パワーは、ABBAがオープニングアクトに登場するオッズを16:1としているそう。

来月のミュージアムオープン、スウェーデンでのユーロビジョン開催、オープニングアクトのテーマ曲をABBAのメンバーが手がけているなど、再結成に向けての土台はしっかり整っているような気もしますが、真相はどうなのでしょうか…?

参考記事:ロイター「ABBAのボーカル、再結成の可能性を否定せず」(2013/4/26)

〈マルタ代表Gianluca 医師の腕を披露〉
ユーロビジョン2013マルタ代表のGianlucaが、マルタで行われた献血イベントで医師としての腕を披露しました。

このイベントは献血の日を受けて、マルタの放送局PBSとマルタの輸血サービスセンターが主催したものです。人口の少ない小さな島国マルタでは、一人一人の献血への協力が重要になってきます。Gianlucaは、国民の献血への関心を高めるために朝から大忙しの一日を送ったということです。

歌手と医師の二足のわらじを履いたシンガー・ソングライターGianlucaは、5/16の準決勝二日目に出場します。こちらもぜひチェックしてみてください。

参考記事:oikotimes"THE SEXY MALTESE DOCTOR ASSISTS NATIONAL BLOOD DONATION DAY"(2013/4/27)

セルビア代表 英語版楽曲発表&無料配信中 ほか

〈FaridとZlata キエフでデート!?〉
現在ヨーロッパ中をプロモーションツアーで回っているアゼルバイジャン代表歌手Farid Mammadovが、ウクライナのキエフを訪問しました。訪問先では、ウクライナ代表歌手Zlata Ognevichが出迎え、二人でキエフ観光を楽しみました。


セグウェイに乗って二人で手をつなぎながら公園の中を走る様子は何だか恋人同士のようです(笑)

Zlataからウクライナの伝統的な絵柄が施された絵皿をプレゼントしてもらったFaridはお返しに、Zlataの楽曲「Gravity」の歌詞になぞらえて、本物のチョウをプレゼント。そういえば、チョウはユーロビジョン2013のロゴマークでもありましたね。

チョークで仲良くユーロビジョンのロゴマークを描いていた二人ですが、アゼルバイジャン代表Faridは5/16の準決勝二日目に、ウクライナ代表Zlata Ognevichは5/14の準決勝一日目にそれぞれ登場します。

参考:oikotimes"FARID & ZLATA VIVIFIED EUROVISION LOGO"(2013/4/25)


〈デンマーク代表「Only Teardrops」のあのフレーズが吹けちゃうかも!?〉
ユーロビジョン2013デンマーク代表Emmelie de Forestの楽曲「Only Teardrops」で印象的なのが、冒頭から登場するティン・ホイッスルの音色ですよね。

デンマークの放送局DRは、そのティン・ホイッスルのメロディーを運指付きで詳しくレクチャーしてくれる動画を公開しました。レクチャーしてくれる方は、実際に曲中でティン・ホイッスルを吹いているパフォーマーのJacobさんです。


学校で学ぶリコーダーとは運指が異なりますが、ティン・ホイッスルはリコーダーと同じように、息を吹き込むだけで音色を奏でることができる簡単な楽器と言われています。この動画を見ればきっとデキる笛使いになれるかも!?

参考:ESCToday"Denmark: Learn how to play the flute with Only Teardrops"(2013/4/27)


〈Moje3 英語版楽曲発表〉
ユーロビジョン2013セルビア代表の3人組ガールズユニットMoje3が、セルビアの衛星テレビチャンネルRTS Satteliteの番組で、代表曲「Ljubav Je Svuda」の英語詞バージョン「Love is Everywhere」を発表しました。

Moje3Love is Everywhere」)

Moje3の英語版「Love is Everywhere」は、セルビアの放送局RTSの公式サイトで無料でダウンロードすることができます(リンク先の「Moje 3 - Ljubav je svuda, balada(tekst na engleskom) za preuzimanje (WAV format)」を右クリック→「対象をファイルに保存」でダウンロード出来ます)

なお、ファイル形式がWAVなので、ブロードバンド環境が整っていない方はダウンロードに時間がかかりますのでご注意ください。

参考:RTS公式"Nove verzije pesme „Ljubav je svuda“"(セルビア語), escXtra"Serbia: English version of ‘Ljubav Je Svuda’ released"(2013/4/25)

【ESC2013】スペイン:爽やかで情熱的な愛の歌「Contigo Hasta El Final」


ユーロビジョン2013スペイン代表は、ESDMEl Sueño de Morfeo:モルペウスの夢の「Contigo Hasta El Final (With You Until The End)」に決定しました。


〈ESDMのプロフィール〉
ESDMはスペインのアストゥリアス州出身のポップロックバンドで、ケルト音楽やフォーク・ロックなどの影響を受けたサウンドが特徴的です。

2013_esdmメンバーは、
 Raquel del Rosario(ラケル 1982年生まれ スペイン・カナリア諸島出身 30歳 メインボーカル担当)
 Juan Suarez(フアン 1976年生まれ アストゥリアス州出身 37歳 エレクトリックギター担当)
 David Feito(ダビド 1979年生まれ アストゥリアス州出身 33歳 アコースティックギター・バックボーカル担当)
の3人組です。

前身のロックバンドXemáの活動を経て、2003年に現在のメンバーでESDMとして活動を開始します。
2004年にドラマ主題歌を手がけた縁で音楽レーベルのグロボメディア・ムジカと契約。これまでに4枚のアルバムをリリースしています。

2005年に発売されたファーストアルバム「El Sueño de Morfeo」は国内チャートで最高4位を獲得し、プラチナアルバムに認定。2年後の2007年に発売されたセカンドアルバムは最高2位に登りつめ、ゴールド認定を受ける結果を出しています。

スペイン国内のみならず、南米でのツアーも行なっているESDM。実はボーカルのラケルは2011年にイタリアの歌手Luca Barbarossaと共にイタリアのサンレモ音楽祭に出場していたのだとか。

(2011年サンレモ音楽祭 Luca Barbarossa & Raquel del RosarioFino in fondo」)

国内外で着実なキャリアを積んでいるESDMは、5/18の決勝で登場します。

参考:ESC公式、Wikipedia「エル・スエニョ・デ・モルフェオ


〈ユーロビジョン2013 ライブパフォーマンス〉

(ユーロビジョン2013 決勝より)


〈ユーロビジョン スペインの成績〉
フィンランドや旧ユーゴスラビアとともに1961年に初出場したスペイン。実は、1968年と1969年に二年連続で優勝した経験を持っています。

(1968年優勝曲 MassielLa, la, la」)

スペインは最下位を4度経験しているものの、2度の優勝、4度の2位入賞、1度の3位入賞と数多くの好成績を残しています。

1970年には、エンリケ・イグレシアスのお父さんで、現在も活動を続けているフリオ・イグレシアスも出場していました。

(1970年代表曲 フリオ・イグレシアスGwendolyne」)

そんな華やかな歴史を持つスペインですが、近年の成績は決して良いと言えない状況です。
準決勝制が導入された2004年以降、スペインは決勝へのシード権を持つBig5に組み込まれたため、毎年決勝に出場していますが、最高順位は2004年と2012年の10位で、低調な成績が目立っています。

(2012年代表曲 Pastora SolerQuédate Conmigo (Stay With Me)」)

今年のスペインはESDMで低調な成績を打破できるのか!?
5/18の決勝に注目です。

参考:Wikipedia「スペインのユーロビジョン・ソング・コンテスト

ロンドンでプレビューパーティ開催 ほか

〈今年の出場者から過去のユーロスターも共演〉
4/21に、ロンドンのSOHOにあるThe Shadow Loungeでユーロビジョンのプレビューパーティ「London Preview Party」が開催されました。

出演アーティストは
 Valentina Monetta(2013 サンマリノ)
 PeR(2013 ラトビア)
 Emmelie de Forest(2013 デンマーク)
 Krista Siegfrids(2013 フィンランド)
 Gianluka(2013 マルタ)
 Cezar(2013 ルーマニア)
 Koza Mostra feat. Agathonas(2013 ギリシャ)
 Natalia Kelly(2013 オーストリア)
 Sarbel(2007 ギリシャ)
 Niger Jamal(2011 アゼルバイジャン)
 Nicki French(2000 イギリス)
…など、新旧のユーロスターが集結。賑やかなパーティとなりました。

中でも2013オーストリア代表のNatalia Kellyは、自身の楽曲「Shine」だけでなく、1988年にセリーヌデュオンがスイス代表で歌った「Ne Partez Pas Sans Moi」や、2007年に優勝したセルビア代表Marija Šerifovićの「Molitva」を、それぞれフランス語とセルビア語で歌い、会場を沸かせました。

(過去のユーロビジョン優勝曲と自身の楽曲を歌うNatalia Kelly ※一部音が割れているため、ヘッドホンなどで視聴の方はご注意ください

サンマリノ代表のValentina Monettaは、代表曲「Crisalide(Vola)」をイタリア語と英語の両バージョンで歌い上げました。

(Valentina Monetta 「Crisalide(Vola)」 ※一部音が割れているため、ヘッドホンなどでご視聴の方はご注意ください

今年最も注目されているデンマーク代表のEmmelie de Forestは、代表楽曲「Only Teardrops」をアコースティックバージョンで披露しました。

(Emmelie de Forest 「Only Teardrops」アコースティックバージョン ※一部音が割れているため、ヘッドホンなどでご視聴の方はご注意ください

アムステルダムで開かれたプレビューイベントに比べると、出演アーティストも少なめで小規模ではありますが、新旧様々なアーティストが入り混じり、とても賑やかな一夜となったようです。

参考:escXtra"Special: London 2013- The Videos", oikotimes"EUROSTARS SHINE IN LONDON PARTY GIG"(2013/4/22)


〈スウェーデンの投票結果はYOHIOが伝えます〉
例年、決勝でスウェーデンの開票を伝えるのは国内予選「Melodifestivalen」のファイナリストと決まっているスウェーデン。今年はYOHIOがプレゼンターを務めることになりました。

YOHIOは日本のビジュアル系バンドの影響を強く受け、スウェーデンと日本でビジュアル系ロックアーティストとして活動しています。今年のスウェーデン国内予選では「Heartbreak Hotel」という曲で出場し、決勝で視聴者から最も多く票を獲得したのですが、海外審査員の票が伸びず、惜しくも代表の座を逃してしまいました。

YOHIOHeartbreak Hotel」)

大の日本びいきというYOHIO。来年はぜひとも代表の座を勝ち取って欲しいところです。

参考:SVT公式"YOHIO presenterar de svenska rösterna i Eurovision Song Contest", oikotimes"YOHIO TO READ THE VOTES FOR SWEDEN"(2013/4/22)


〈マケドニア代表 代表楽曲英語版公開〉
ユーロビジョン2013マケドニア代表Esma & Lozanoの楽曲「Pred Da Se Razdeni」の英語版が公開されました。

曲名は「If I could Change the World」。アムステルダムで開催されたプレビューイベントEurovision in Concertでも英語版が披露されていました。

Esma & LozanoIf I could Change the World」)

この英語版はクラブリミックス版も制作されていて、こちらもYouTubeにアップされています。
Esma & Lozanoは5/16の準決勝二日目に出場しますが、本番ではマケドニア語で歌われる予定です。

参考:oikotimes"FYR MACEDONIA 2013: REMIX & ENGLISH VERSION"(2013/4/22)
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