E.S.Cheers!! - #Eurovision 2017-

ヨーロッパで開催される年に一度の音楽祭ユーロビジョン・ソング・コンテスト(ESC)の最新情報などをお届けします。

2015年03月

【トピック】2015 国内予選で惜しくも敗れてしまった「アップテンポ」ソング5選

〈今年のユーロビジョンはバラードイヤー〉
ユーロビジョン2015のエントリーが出揃ってそろそろ半月を迎えようとしていますが…
いざ蓋を開けてみて気づいたのは、今年はバラード豊作の年だということです。

例えば、パワー系バラードのマルタ、テクノ系サウンドを散りばめたラトビア、スケールMAXのバラード曲で勝負に出るスペイン、例年ダンスミュージックでのエントリーが多かったギリシャも哀愁系バラードで挑むなど、ステージパフォーマンスの派手さより声で勝負する国が多く見受けられる気がします。

今年は歌唱力で勝負する年、聴き応えある曲がいっぱいな年と言えるかもしれませんが、ここまでいっぱいバラードが揃ってしまうと、逆に派手なステージパフォーマンスが魅力のダンスミュージックが恋しくなってしまうもの。

そこで今回は、国内予選で敗れてしまった楽曲から5つの「アップテンポな」楽曲に注目し、テンポと共に紹介したいと思います(テンポはE.S.Cheers独自調べ)


[Song No.1]Glen Vella 「Breakaway」 (BPM=128)


トップバッターはマルタからGlen Vellaの登場です。

実はGlen、ユーロビジョン2011マルタ代表として出場した経験を持っている方なのですが、その年は準決勝で惜しくも敗退してしまいました。

今回の国内予選では、決勝に残ることはできたものの、優勝の座はAmberに譲ることとなりました。
雪辱の本選決勝進出を目指すべく、来年も是非国内予選にトライしていただきたいです。


[Song No.2]Laing 「Zeig mir deine Muskeln」 (BPM=132)


次はドイツから、テクノポップユニットLaingの登場です。

リーダーのNicolaを筆頭に3人のボーカルと一人のダンサーによるユニットLaingの体を張ったパフォーマンスは要注目です。エアロバイクを漕ぎながら3分間歌うのは、踊りながら歌うのと同じくらいキツイですよね…

Laingは決勝の第二ラウンドに進みましたが、最終ラウンドまで残ることはできませんでした。
この曲にかぎらず、彼女たちのライブパフォーマンスはかなりハイレベルなので、来年こそはドイツ代表として勝ち進んでいただきたいです。


[Song No.3]Barrice 「Ela」 (BPM=138


お次はギリシャから、懐かしのユーロビートとギリシャの伝統的サウンドが融合したアップテンポソングの登場です。

そうですこれですこれ!
ギリシャと言ったらダンスミュージックですよ(あくまで個人の意見です(笑))
毎年ユーロビジョンのステージを華やかに彩ってくれたギリシャですが、今年は歌唱力路線に切り替えてしまったようです…

来年こそはダンスミュージックでお願いしますっ


[Song No.4]Isa 「Don't Stop」 (BPM=156)


手話おじさんで一躍日本でも話題になったメロフェスからはIsaの登場。
メロフェスといえば、まさにダンスパフォーマンスの宝庫なのですが、個人的にMåns Zelmerlöwと並んでお気に入りだったので紹介させていただきました。

ちなみに、Don't Stopの手話バージョンはこんな感じだったようです。

IsaDon't Stop」手話バージョン Melodifestivalenより)

話題のTommyさんではありませんが、負けず劣らずのノリっぷりです…!


[Song No.5]Raylee 「Louder」 (BPM=200 or 100)


最後はメロフェスの真裏で決勝が行われたノルウェーから。
ノルウェーでも今年はバラードナンバーが選ばれましたが、こんなにパワフルでノリがいいナンバーもエントリーしていたんです。

残念ながら決戦へ進出することができなかったのですが、ビート感の強い曲調とクールなステージパフォーマンスが印象的な一曲でした。


以上、E.S.Cheersの独断と偏見で選ばせて頂いた国内予選アップテンポナンバー5選でした。
お楽しみ頂けたでしょうか?

今年の代表に選ばれた方々はみな実力を持った素晴らしい方々です。
でも、もしバラードの連続でお腹がいっぱいになってしまった時は、このページに戻って楽しんでいただけたらと思います。

【ESC2015】イスラエル:テルアビブのゴールデン・ボーイNadav Guedj



ユーロビジョン2015イスラエル代表は、Nadav Guedjの「Golden Boy」に決まりました。
Nadavは現在16歳。 サンマリノ代表のMichele Perniolaと同い年で、今大会最年少シンガーの一人です。

 バラード豊作の年ともいえる2015年のユーロビジョンで貴重なダンス枠の一つ。
イスラエルらしい、中東サウンドでまとまった一曲となっています。 

今回注目すべきは歌詞。
例年イスラエル代表は(多かれ少なかれ)歌詞に必ずヘブライ語を用いていたのですが、今回は全編英語でのエントリーとなっています(あえて言うなら「テルアビブ」位しか出てきません)
ちなみに、ミュージックビデオの最後に出てくるセリフ「OK, we gotta go, 3 minutes, bye bye」は、ユーロビジョンの演奏時間規定が3分であることを意識して、彼がつけたアドリブなんだとか。

セルビアに続き、伝統的な母国語歌詞でのエントリーから全編英語詞でのエントリーに切り替えたイスラエル。
2010年を最後に準決勝敗退が続くイスラエルの起爆剤となるのか、注目が集まっています。 


〈Nadav Guedjのプロフィール〉
NadavNadav Guedjは1998年に、フランスの首都パリで生まれ、後に家族とともにイスラエルへ移住します。

アッシャーやクリス・ブラウン、ビヨンセ等、ヒッポホップやR&B、イスラエルポップスなど様々なアーティストの音楽を聴きまくり、影響を受けたNadavは2014年、イスラエルのオーディション番組「HaKokhav HaBa(Rising Star)」第2シーズンに出場します。
 
Nadav GuedjMirror」カバー HaKokhav HaBaより)

ユーロビジョン2010イスラエル代表のイケメンシンガーHarel Skaatに見守られながら、完璧なパフォーマンスを披露。ユーロビジョン2015イスラエル代表の座が懸かっていたこの番組の決勝で彼は見事優勝したのです。


若干16歳でイスラエルのオーディション番組で優勝し、イスラエル代表の座を獲得したNadav。
現地時間5/21に開かれる準決勝2日目で世界デビューを果たします。

どんな熱いパフォーマンスを披露してくれるのでしょうか?
そして、Harel Skaat以来決勝から遠ざかっていたイスラエルの救世主となるのでしょうか?
要注目です。 


参考:ESC公式、Wikipedia"Nadav Guedj" 、YouTube公式チャンネルFasebook公式ページ

【ESC2015】スペイン:これぞスペインの本気! スケール感Maxのバラードで勝負に臨む


ユーロビジョン2015スペイン代表は、Edurneの「Amanecer(夜明け)」に決まりました。

今年は壮大なバラードナンバーで攻めるスペイン。サビがとても印象的で耳に残ります。
失恋をし打ちひしがれた気持ちから再び立ち上がるという心情を、夜明けになぞらえて表現した歌詞となっています。

曲の壮大さも耳を引くものがありますが、ミュージックビデオもファンタジー世界のような壮大な映像が展開されています(メーキング映像はこちらから)

昨年のスペイン代表Ruth Lorenzoは「とてもユーロビジョンらしい」と評していますが、聞いていて「今年のスペインは勝ちに来ているな」と感じさせる一曲になっています。


〈Edurneのプロフィール〉
EdurneEdurne(Edurne García Almagro) は1985年に、スペインの首都マドリードに生まれました。

9歳の頃から歌の道を目指していたというEdurneは、Trastosというキッズアイドルユニットに加入して芸能活動をスタートさせました。同時に、様々なテレビドラマの脇役としても出演し、女優業の道も歩んでいくこととなりました。

彼女がスペイン中の注目を集めるきっかけとなったのが、2005年に放送された元祖スターファクトリー「Operación Triunfo」 第4シーズンへの出演でした。
 
EdurneThese Boots Are Made For Walking」カバー Operación Triunfo 2005より)

彼女は惜しくもこの番組での優勝を逃し、6位という成績で終わりましたが、SONY BMGとの契約にこぎつけ、翌2006年にファースト・アルバム「Edurne」をリリース。ソロシンガーとしてデビューしました。

これまでに5枚のアルバムをリリースし、ライブツアーも数多く開催し、歌手として活躍するようになったEdurneですが、スペイン版のミュージカル「グリース」でサンディ役を務めるなど、役者としても活躍するようになりました。ミュージカル「グリース」では、サンディ役を7年も演じ続けていたのだそうです。

歌手として、そして役者として才能を開花させているEdurneは、なんとものまねにも挑戦。
2013年に放送されたスペインのものまね番組「Tu Cara Me Suena(Your Face Sounds Familiar)」 第三シーズンでビヨンセやMika(!)、エヴァネッセンス(!!)など有名アーティストのものまねを披露しました。
 
(ビヨンセのものまねを披露するEdurne Tu Cara Me Suena 3より) 

歌も振り付けも完璧にこなすEdurneは、クリスティーナ・アギレラのものまねで決勝に挑み、見事優勝しました(パフォーマンスの模様はこちら)。 


歌に演技にものまねに、そしてテレビ司会者などとしても活躍しているEdurneは、ユーロビジョン2015スペイン代表として、現地時間5/23の決勝に出場します。

ライブパフォーマンスが待ち遠しいですね。


参考:ESC公式、Wikipedia"Edurne"、los40公式Facebook

【ESC2015】ラトビア:謎のインド人!? シンガー・ソングライターAminata参戦


ユーロビジョン2015ラトビア代表は、Aminataの「Love Injected」に決まりました。

Aメロの繊細なメロディーとサビの力強いボーカルが上手く対比している、テクノサウンドに乗ったバラードナンバーとなっています。シンガー・ソングライターとして活動しているAminata。この楽曲も彼女の作詞作曲によるものです。


〈Aminataのプロフィール〉
aminata12385Aminata(Aminata Savadogo)は1993年に、ラトビアの首都リガで生まれました。
ミュージックビデオでインド人のような格好で登場していましたが、彼女の母はラトビア人で、父はアフリカ中部の国ブルキナファソ(旧名:オートボルタ)出身の人なので、インドとの縁は恐らく無いと思われます。 

インドとの繋がりはないものの、ロシア系の血も引いている母方と、ブルキナファソ出身の父の影響もあって、彼女の歌声はよりオリジナリティを持ったものへと洗練されていき、15歳の頃からテレビ番組で活躍するようになっていったのです。

2014年、Aminataはユーロビジョンのラトビア国内予選Dziesma2014に出場します。
 
AminataI Can Breathe」 ユーロビジョンラトビア国内予選Dziesma2014より)

彼女は決勝まで進んだものの、結果は5位。Aarzemniekiに優勝の座を明け渡してしまったのです。

そして翌年、Aminataは自身が手がけたラブバラード「Love Injected」で国内予選Supernova2015に出場し、優勝。見事ラトビア代表の座を獲得したのです。


ちなみに、現在Aminataはユーロビジョンに向けて「Love Injected」の新たなステージパフォーマンスを練っているようです。
 

振付師Avikk Parkourの手によりステージパフォーマンスのブラッシュアップを図っているAminata。
ここ数年準決勝敗退が続くラトビアの救世主となるのでしょうか?

Aminataは現地時間5/21に開催される準決勝2日目に登場します。
マルチカルチャーな彼女の歌声と、ステージパフォーマンスは必見です。


参考:ESC公式、Wikipedia"Aminata Savadogo"、Eurovision Ireland 

【ESC2015】グルジア:もう一人の「Warrior」参戦


ユーロビジョン2015グルジア代表はNina Sublattiの「Warrior」に決まりました。

…「おや?」と思った方、いらっしゃいますか?
実は今回、マルタ代表とグルジア代表の楽曲タイトルが全く同じ「Warrior」なのです(マルタ代表はこちらへ)。

マルタ代表の「Warrior」が内なる自分を奮いたたせる曲であるのに対し、グルジア代表の「Warrior」はアドレナリン全開で目の前の敵に挑む、より好戦的な曲調になっています。


〈Nina Sublattiのプロフィール〉
NinaSublattiNina Sublattiは1995年、ロシアの首都モスクワで生まれました。
両親共にグルジア出身だった彼女は、生まれて間もなくグルジアへ移ります。

彼女は芸術分野に広く興味を持ち、芸術学校で絵画や彫刻などを学んでいったそうですが、その腕は様々な国際的なコンクールで賞を受賞するレベルのものなのだとか。

2008年からモデルとしてデビューし、芸能活動を始めていた彼女。
歌手として一躍スターダムに駆け上がっていくきっかけとなったのが、2013年に放送されたグルジア版アメアイ「Saqartvelos Varskvlavi」 への出場でした。
 
(グルジア版アメアイでオーディションを受けるNina)

実はモデル業の傍ら、2011年からGeogian Music Studioで音楽制作の仕事に関わっていたNinaは、グルジアで活躍するアーティスト達と制作を共にする中で音楽の素養やヴォーカルの技術を学んでいたのです。
Ninaはこのオーディション番組で見事優勝に輝きました。

その後発売されたアルバム「Dare to Be Nina Sublatti」は、グルジアでナンバーワンのセールスを記録、発売から二年経った今でも売れ続けているのだそうです。

2015年1月、Ninaはユーロビジョンのグルジア国内予選に自身の作詞作曲による楽曲「Warrior」で出場し、視聴者投票と審査員投票の結果、優勝。グルジア代表の座を獲得したのです。 
 
Nina SublattiWarrior」 グルジア国内予選より)

Ninaは今回、スウェーデンの作曲家Thomas G:sonと共に楽曲のブラッシュアップをはかり、ユーロビジョン本選に望むこととなりました。


モデル、歌手、作曲家、芸術家、そしてグルジア文字の書道家など、マルチに活動中の芸術戦士Nina Sublattiは、現地時間5/19に行われる準決勝1日目に出場します。

果たして決勝で「Warrior」同志の戦いが実現するのか?
準決勝2日目に出場するマルタ代表Amberと共に、善戦を期待したいところです。 


参考:ESC公式、Wikipedia"Nina Sublatti(英語/日本語)"、Wiwibloggs 
Spotifyプレイリスト
Twitter プロフィール
E.S.Cheersのツイッターアカウントです。 記事の紹介と併せて、ツイッター上で拾ったユーロビジョン最新情報のリツイート等もしています。 良かったらフォローお願いします♪
QRコード
QRコード
にほんブログ村 音楽ブログへ
にほんブログ村
banner
  • ライブドアブログ