ユーロビジョン2017エストニア代表は、Koit Toome & Lauraの「Verona」に決まりました。
個人的にはユーロビジョンに欠かせないジャンルだと思っているデュエットバラードですが、今年のデュエットバラードはエストニアを代表するプロデューサーで、Vanira NinjaやUrban Symphonyなどエストニアを代表するアーティストへの楽曲提供も行っているSven Lõhmusが制作しました。彼の楽曲は度々ユーロビジョンのエストニア代表楽曲にも選ばれています。
(Urban Symphony 「Rändajad」 ユーロビジョン2009決勝より Sven Lõhmusプロデュース楽曲)
今年のエストニア代表は、二人ともエストニア国内での人気が高く、ユーロビジョンへの出演経験もあるベテランコンビです。
〈Koit Toomeのプロフィール〉
Koit Toomeは1979年1月にエストニアの首都タリンで生まれました。
彼は1995年に男女二人組のユニットCode Oneのメンバーとして音楽活動を開始します。
(Code One 「Kuum」)
ユーロビート調のアップテンポなダンスナンバーで数々の楽曲を発表し、人気絶頂に至ったCode Oneは1998年に解散。それに伴いKoitはソロ活動に転じます。
1998年、彼はソロとしてユーロビジョン1998エストニア代表に選出されました。
(Koit Toome 「Mere lapsed(海の子どもたち)」 ユーロビジョン1998より)
ユニット時代とは打って変わって、優しいバラードを歌い上げたKoitは、この大会で12位の成績を残しました。
Koitはその後も歌手として、アルバムリリースなど活動を続けていましたが、2001年からはミュージカル俳優として「ミス・サイゴン」や「ウエストサイド物語」等数々のステージに出演した他、エストニア版Dancing with the Starsで優勝したり、ディズニー映画「カーズ」エストニア版で主役の声をあてるなど、音楽以外にも幅広く芸能活動を行い、活躍しています。
〈Lauraのプロフィール〉
Laura(Laura Põldvere)は1988年8月にエストニア第二の都市タルトゥで生まれました。
2005年にユーロビジョンの国内予選Eurolaulに出場し、歌手活動を始めたLaura。「Moonwalk」という楽曲で挑んだ彼女でしたが、結果は2位となり、エストニア代表の座を逃した… かに見えましたが、実は彼女、この大会で優勝したユニットSuntribeにも加入していたため、ユニットのメンバーとしてユーロビジョン2005のステージに立つこととなったのです。
(Suntribe 「Let's Get Loud」 ユーロビジョン2005準決勝より)
その後、2007年に再度ソロで国内予選に挑むも、結果は3位となり、惜しくも代表の座を逃してしまいます。この年にファーストアルバム「Muusa」をリリースした彼女は、その後アメリカのバークリー音楽大学へ留学し、音楽活動をしばし中断します。
2009年、エストニア国内予選Esti Laulへの出場を皮切りに歌手活動を再開したLauraは、2013年にラトビアのリガで開催された国際ジャズ歌謡祭で準優勝をかざるなど、実力をさらに備えていきました。
そして2016年、ソロとして4度目の国内予選に挑戦したLauraでしたが、またしても結果は2位となり、優勝の座をJüri Pootsmannに譲ることとなってしまいます。
(Laura 「Supersonic」 Esti Laul2016より)
そして2017年。Koit ToomeとLauraはペアでEsti Laulに出場し優勝。ユーロビジョン2017エストニア代表の座を勝ち取りました。
(Koit Toome & Laura 「Verona」 Esti Laul2017決勝より)
ユーロビジョン2017エストニア代表Koit Toome & Lauraは、現地時間5/11に開かれる準決勝2日目に出場します。
実力派シンガー二人によるデュエットバラードは必聴です
参考:ESC公式、Wikipedia"Koit Toome","Laura Põldvere(英語 / エストニア語)"