E.S.Cheers!! - #Eurovision 2017-

ヨーロッパで開催される年に一度の音楽祭ユーロビジョン・ソング・コンテスト(ESC)の最新情報などをお届けします。

出演アーティスト(準決(2))

【ESC2013】アゼルバイジャン:ユーロビジョンで歌手デビュー Farid Mammadov


ユーロビジョン2013アゼルバイジャン代表は、新人シンガーFarid Mammadovの「Hold Me」に決まりました。
Faridはアゼルバイジャンの国内予選で勝ち抜き、今回のユーロビジョンで歌手デビューを迎えます。

Farid Mammadovは1991年生まれ、アゼルバイジャンの首都バクー出身の21歳。小さい頃からポップソング、ジャズ、ソウル・ミュージックのほか、世界無形文化遺産に登録されているアゼルバイジャンの伝統音楽ムガムにも親しんできたそうです。8歳の頃にはソウル・ミュージックの道を志し、既にステージでスティーヴィー・ワンダーの楽曲をカバーして歌っていたのだそうです。

Faridは歌のほか、作詞作曲もできるそうで、アゼルバイジャンの国内予選では、自身が作詞作曲した「Gel Yanima(Come to me)」を準決勝で披露していました。

Farid MammadovGel Yanima」)

Faridは歌のみならず、アゼルバイジャンの国技の一つレスリングやブラジルのカポエイラといったスポーツも趣味なのだとか。あのガタイはレスリングできたえられたものだったんですね。

ユーロビジョン出場に向けて公式ホームページを立ち上げたり、YouTubeに公式チャンネルを作ったり、現在はヨーロッパ中をプロモーションツアーで回って大忙しなFaridは、5/16の準決勝二日目に登場します。

参考:ESC公式、Wikipedia「ファリド・マンマドフ


〈ユーロビジョン2013 ライブパフォーマンス〉

(ユーロビジョン2013 決勝より)


〈ユーロビジョン アゼルバイジャンの成績〉
2008年にサンマリノとともにユーロビジョンデビューを果たしたアゼルバイジャン。
初参加の2008年から決勝で8位を獲得する好スタートを切ったアゼルバイジャンは、以後毎年決勝進出し、上位5位以内にランクインし続けています。

2009年のモスクワ大会では、この曲で3位入賞を果たします。

Aysel & ArashAlways」)

勢いに乗ったアゼルバイジャンは、2010年には5位を獲得。
そして2011年、この曲でアゼルバイジャンは優勝を果たします。

Ell & Nikki 「Running Scared」)

この優勝を受けて、翌年、アゼルバイジャンはバクーでユーロビジョン2012を開催。石油や天然ガスで得た豊富な資金を持つアゼルバイジャン、この大会のためにバクー・クリスタルホールを新設したことが話題になりました。

一方で、このホールへの幹線道路を整備する際に、周辺住民を強制的に退去させるといった問題も明らかになりました。さらに、長年ナゴルノ・カラバフ戦争で争い続けているアルメニアが、セキュリティー上の問題を理由に参加を取りやめたことも注目されていました。

アゼルバイジャンの光と影を投影したユーロビジョン2012バクー大会は過去最多タイの42カ国が参加し、ほぼ無事に終えることができました。

2008年の初参加以来、毎年決勝進出を決めているアゼルバイジャンは今年も決勝に駒を進められるのか!?
5/16は要注目です。

参考:Wikipedia「アゼルバイジャンのユーロビジョン・ソング・コンテスト」、「ユーロビジョン・ソング・コンテスト2012



〈アゼルバイジャンとアルメニア〉
ナゴルノ・カラバフをめぐって長年の間対立が続くアゼルバイジャンとアルメニア。
ちなみに、ユーロビジョンにおいてアゼルバイジャンとアルメニアの「場外乱闘」はかなり有名らしいようです。
特に一番話題になったのが、2009年モスクワ大会での出来事でした…

きっかけは、アルメニア代表のポストカードでした。2009年のモスクワ大会では、アルメニアのポストカード(曲間に挿入される1分前後のショートビデオ)にナゴルノ・カラバフの「我らの山」記念碑が映り込み、アゼルバイジャンが抗議。大会サイドはそれを受けて、ポストカードから問題箇所を削除します。

それに対してアルメニアは、決勝で投票結果を発表する時にバックに「我らの山」記念碑を目立つように写し、アルメニアの発表者が持っているスコアの書かれたボードにも記念碑の写真を貼り付け、何度もチラ見せするという反撃を行ったのです。

(ユーロビジョン2009 アルメニアの発表時の様子。チラ見せというか、これみよがしに、って感じですね^^;)


日本と韓国以上に険悪なアゼルバイジャンとアルメニア。YouTubeなどでも互いの楽曲を中傷し合う事が多々見られたために、現在はYouTubeのユーロビジョン公式チャンネルでは、アゼルバイジャン代表とアルメニア代表のビデオクリップのコメントが書き込めないようになっている他、ESC公式サイトの両国代表のプロフィールにも、感想が書き込めないように配慮されています。

今年の開催はスウェーデンなので、大きなぶつかり合いになることはないと願いたいのですが、どうなることでしょうか… 政治的な話題を持ち込むことが禁じられているユーロビジョンでさえ抑えきれないアゼルバイジャンとアルメニアの対立、なかなか丸く収められそうにはないようです。

【ESC2013】グルジア:二人のハーモニーは秀逸!! デュエットバラード「Waterfall」


ユーロビジョン2013グルジア代表はNodi Tatishvili(Nodiko Tatishvili) & Sophie Gelovani(Sopho Gelovani)の「Waterfall」に決まりました。
グルジアの広大な自然とスケール感ある楽曲が見事にマッチしたミュージックビデオ、いいですね~

今年のグルジア代表、男性ボーカルNodiも女性ボーカルSophoも共に様々な音楽賞を受賞しているグルジアのトップアーティストなのだそうです。

Nodiは1986年生まれ、グルジアの首都トビリシ出身の26歳。6歳の頃からステージ経験を持っていて、8歳の頃には既にグルジアの音楽コンテストで優勝経験ももっているとのこと。2005年以降、リトアニアやカザフスタンなどで様々な賞を獲得していますが、彼が国内で本格的に有名になったのは、2009年のグルジア版アメアイ「GeoStar」での優勝。2011年にファーストアルバムもリリースしました。

Sophoは1984年生まれの29歳。1999年にグルジアのオーディション番組に出演後、アルメニアやモルドバなどで様々な音楽賞を受賞。2007年にはロシアのサンクトペテルブルグで行われた音楽祭でグランプリを受賞したほか、モスクワ国際コンクールでも1位を獲得したのだそうです。

グルジアの実力派アーティストNodi & Sophoは、5/16の準決勝二日目に登場します。

参考:ESC公式、Wikipedia"Nodiko Tatishvili"、"Sopho Gelovani"


〈ユーロビジョン2013 ライブパフォーマンス〉

(ユーロビジョン2013 決勝より)


〈ユーロビジョンの見せ場の一つ? デュエットバラード〉
今年はグルジアがデュエットバラードで出場しますが、だいたい毎年ユーロビジョンでは1~2組くらい、男女デュエットでバラードを歌う国が出てきます。男女でバラードを歌うと、とてもロマンティックに聞こえるんですよね。

最近では2011年、アゼルバイジャンの男女デュエットEll and Nikkiが「Running Scared」という曲を歌い、優勝しています。

(2011年優勝曲 Ell and Nikki 「Running Scared」)

昨年はアイスランドから、Greta Salóme & Jónsi(2004年にソロとしても出場経験あり)が「Never Forget」というデュエットバラード曲で出場。こちらも良い曲でした…

(2012年アイスランド代表 Greta Salóme & Jónsi 「Never Forget

曲の評価は高かったのですが、決勝ではこの前にロシアの「ブラノヴォ村のおばあちゃん」が登場したために、票がそちらに流れてしまい、結果に結びつきませんでした。「Never forget」と熱唱していたにもかかわらず、視聴者からは…

悲喜こもごもはありますが、個人的には毎年注目しているこのドラマチックな「デュエットバラード枠」。今年はグルジアの2人がどんなステージを見せてくれるのか、とても楽しみにしています。


〈ユーロビジョン グルジアの成績〉
グルジアは2007年にユーロビジョンに初出場しました。優勝経験は一度もありませんが、2012年以外は毎年決勝に進出しています。2010年と2011年に決勝で最高9位を獲得しています。

グルジアが注目を集めたのは2009年モスクワ大会のこと。その年の2月にグルジアは、Stephane & 3Gの「We Don’t Wanna Put In」を代表曲として選んだのですが、曲のタイトルや歌詞がロシアのプーチン大統領を暗喩しているのではないかという疑惑が浮上したのです。

Stephane & 3G 「We Don’t Wanna Put In」 …PutとInで区切っているとはいえ、ねぇ…

グルジア側はこの疑惑について否定したものの、EBUはこの歌詞を問題視し、歌詞を変更するか、他の楽曲に変更するように求めました(ユーロビジョンの規定では、政治的な意味合いを持った歌詞を用いることはできないとされているため)

しかしグルジア側は、EBUのこの反応をロシアからの政治的圧力であるとし、2009年大会は不参加となりました。グルジアは元々政治的にロシアと距離をおいていますし、南オセチア紛争等の領土問題も抱えているので、元々モスクワ大会で何らかのアクションを取るつもりだったのかもしれないですが、なんともいえないところです…

昨年は準決勝敗退を喫してしまったグルジアですが、デュエットバラードの力で決勝に進むことができるのか!?
5/16は必見です。

参考:Wikipedia「グルジアのユーロビジョン・ソング・コンテスト

【ESC2013】ルーマニア:オペラmeetsユーロビート! カウンターテナーの声が響き渡る一曲


ユーロビジョン2013ルーマニア代表は、Cezarの「It's My Life」に決まりました。
初めて聴いた時は衝撃的でしたが、みなさんはいかがですか?
カウンターテナーとユーロビート、意外と合うかも…


〈声域の限界に挑むCezar〉
Cezar(Florin Cezar Ouatu)は1980年生まれ、ルーマニアのプロイェシュティ出身のオペラ歌手です。
6歳の頃からピアノを学び始め、地元の芸術専門の高校Carmen Sylva Art Highschoolでピアノと合唱指揮を学び卒業。1998年にイタリアのカントやバロック音楽などを学び始めた時から、カウンターテナーの技術を磨き始めることとなります。

その後、イタリアのミラノ音楽院に進学し、2004年に卒業。Cezarはオペラ歌手としてのキャリアを積んでいきます。プロのオペラ歌手としては2007年、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場でオペラ「エジプトの十字軍」の中でロードス島の騎士アルマンドを演じたのが初舞台だったとか。

国際的な音楽賞を数々受賞しているCezarは、2012年に初めてのポップスオペラシングル「Cinema Paradiso」をリリース。今回のユーロビジョンでは、このCezarのポップスオペラ歌手な一面を見ることができるんですね。

カウンターテナーが印象的なCezarのステージは、5/16の準決勝二日目のトリとなりますので、ぜひチェックしてみてください。

参考:ESC公式、Wikipedia「フロリン・チェザル・オワトゥ


〈ユーロビジョン2013 ライブパフォーマンス〉

(ユーロビジョン2013 決勝より)


〈ユーロビジョン ルーマニアの成績〉
1994年に初参加したルーマニア。1995~1997年の間は参加を辞退していましたが、1998年に復帰、今に至ります。

2004年に準決勝制が導入されてからは、ルーマニアは毎年決勝に進出しており、優勝こそは逃しているものの、2005年と2010年に最高順位3位を獲得するなど、かなりの強豪国といえる成績を残しています。

(2010年のルーマニア代表 Paula Seling & Ovi 「Playing With Fire」)

昨年のルーマニア代表マンディンガの「Zaleilah」は、ユーロビジョンの成績としては決勝12位というそこそこなものでしたが、世界的にスマッシュヒットを飛ばし、日本でも昨年、名古屋ZIP-FMのダンスミュージックチャートZIP DANCEHITS 20にランクインしていました。

(2012年ルーマニア代表 マンディンガ 「Zaleilah」)

今年のルーマニアはどんな成績を残してくれるのでしょうか?
5/16に注目です。

参考:Wikipedia「ルーマニアのユーロビジョン・ソング・コンテスト

【ESC2013】マケドニア:ポップスとロマ音楽の化学反応が楽しめる一曲


ユーロビジョン2013マケドニア代表は、Esma & Lozanoの「Pred Da Se Razdeni(日が昇る前に)」に決定しました。
元々は「Imperija」という曲でエントリーする予定でしたが、3/15に急きょこの楽曲に変更となりました。

〈Esma & Lonazo 二人の凄すぎる経歴〉
Lozano(Vlatko Lozanoski)は1985年生まれ、マケドニアのキチェヴォ出身の27歳。2007年から2008年にマケドニアで放送されたオーディション番組「Mak Dzvezdi(マケドニアのスター)」でデビューし、その一ヶ月後にはラジオフェスティバル「Ѕвездена Ноќ(スターリー・ナイト)」で優勝。2008年10月にはマケドニア最大の音楽祭「МакФест(マクフェスト)」で審査員から新人賞を受賞、その二日後に行われたマクフェスト最終日の視聴者投票で優勝します。

マケドニアのポップスターLozanoは2010年のユーロビジョン国内予選に参加したものの、4位入賞となり本選には進めませんでした。今回晴れて、Esmaとコンビを組んでユーロビジョンに参加となったのです。


Esma(Esma Redžepova Teodosievska)は1943年、スコピエ生まれの69歳。ロマの家族の6人きょうだいの次女として生まれました。

小学校に入ったEsmaは、「ジプシーの子」という理由で同級生から無視されたり、隣の席に座ってもらえないなどのいじめを受けていました。そんなEsmaは9歳の頃、兄の勧めでロマ音楽の団体に入り、ロマ音楽の複雑なリズムを習得。兄とともに学校の伝統音楽のグループに加わります。

14歳の頃、ラジオスコピエの児童向け音楽コンクール「The microphone is yours」に招待されたEsmaは、57校の団体を破って見事優勝、賞金9000ユーゴスラビア・ディナール(当時のレートで約180ドル)を獲得しました。さらに、このコンクールで彼女の才能を見出したラジオスコピエの職員で、後にEsmaの夫となるステヴォ・テオドシエフスキと出会い、人生が大きく変わっていくことに。

親の許しを得た後、夫テオドシエフスキの合奏団とともに30カ国を回り、9000回以上のコンサートを行ったEsmaは、バルカン半島で長く、高い知名度を誇ることになります。現在でも精力的に活動を続けているEsmaが発表した作品は500を超え、シングル108枚、アルバム20枚、映像作品6本などを制作しました。

歌手やソングライターとして知られるEsmaは慈善活動家としても知られていて、43人の子供の里親となったほか、数多くの人道支援を行なっています。その活動がひょうかされ、ノーベル平和賞に2度ノミネートされています。

…Esmaの経歴、これだけで一本映画が作れちゃうんじゃないかってくらいに凄すぎます。
なんだか、Lozanoが霞んで見えちゃいそうですね(・・;)

マケドニアのポップスターとジプシー音楽の巨匠が組んだこのユニットEsma & Lozanoは、5/16の準決勝二日目に登場します。

参考:ESC公式、Wikipedia「Vlatko Lozanoski」、「Esma Redžepova」、ESC Today ”FYR Macedonia: New song Pred da se razdeni presented


〈ユーロビジョン2013 ライブパフォーマンス〉

(ユーロビジョン2013 準決勝より)


〈ユーロビジョン マケドニアの成績〉
旧ユーゴスラビアから独立したあと、マケドニアとしてユーロビジョンに初参加したのは1998年です。
準決勝制が導入された2004年から2007年までの4年間は決勝進出を果たしていましたが、2008年から2011年までは準決勝敗退が続きました。

昨年のユーロビジョン2012では、バルカン半島を代表する歌手カリオピをマケドニア代表として送り込み、久々の決勝進出を果たします。

(カリオピ「Crno I Belo(黒と白)」)
決勝に進んだカリオピは12位を獲得。マケドニア史上タイ成績を記録しました。

今年もこの二人で決勝に駒を進めることができるのか!?
5/16のマケドニアに注目です。

参考:Wikipedia「マケドニア共和国のユーロビジョン・ソング・コンテスト




〈ちなみに… マケドニアの頭に付いている「FYR」とは〉
ユーロビジョンの中継を見てると、時々気になるのがマケドニアの名前。
普通に「Macedonia」と表記すればいいのに、なぜかその頭に「FYR」の三文字がくっついてくるのです。
FYRって何なんだろう? もう気になってしかたがないので、Wikiで調べてみました。

日本では「マケドニア」と呼ばれることの多いマケドニア共和国。実は、国際的には正式名称が決まっていない状態が続いているのだとか。

715px-Europe_Balkans_Macedonia_geoマケドニアとは、左の地図のうち、青い線で囲われた部分(エーゲ・マケドニア)と、緑・赤・オレンジで塗られた部分全部を指します。マケドニア共和国だけが、「マケドニア」ではなかったんですね_φ(・_・

全マケドニアのうち、ギリシャ側の「エーゲ・マケドニア」が面積・人口ともに5割を超えているのに対し、旧ユーゴ側のマケドニアは4割程度。その4割程度の地域がユーゴから独立し、「マケドニア」を国名として名乗ったことにギリシャは猛反発。アレキサンダー大王で知られる古代マケドニア王国のお膝元でもあるギリシャは、「本来のマケドニアはギリシャである」と立場を譲らず、一時はマケドニアに対し経済封鎖まで行なっていたそうです(現在は解除)

ここまでギリシャが強行的なのは、自らのアイデンティティに関わるという点と、時折マケドニア共和国側で燻るマケドニア拡大論「統一マケドニア」問題が裏にあるようです。

呼称問題が長引いては国連にも加盟できないというわけで、マケドニア共和国は名前に「Former Yugoslav Republic」をつけ足し、「マケドニア 旧ユーゴスラビア共和国」という暫定名称で国連に加盟、今に至ります。あまりに長い名前なので、付け足した部分を「FYR」と略しているのです。ユーロビジョンにはギリシャも参加しているため、ギリシャ側への配慮も込めて、番組内でもこの暫定名称が使用されています。

マケドニアの頭に付いているFYRに、こんな事情が隠されていたとは…
マケドニア地方の平和と経済発展のためにも、早くすっきり解決する日が来ると良いですね。

参考:Wikipedia「マケドニア共和国」「マケドニア(ギリシャ)

【ESC2013】イスラエル:切な系バラードで決勝進出に挑戦!


ユーロビジョン2013イスラエル代表はMoran Mazorの「Rak Bishvilo(ただ彼のために)」に決まりました。
Moranの歌唱力は素晴らしいですね。とても21歳とは思えない…

グルジア出身の両親のもとに生まれたMoranはイスラエルのテルアビブ近郊の町ホロンの出身。4歳からピアノを習い始めたのだとか。12歳の頃に歌の才能を見出されてからは、ピアニストと歌い手の二足のわらじを履いて活動することになります。

兵役中は薬理学を学びながらイスラエル空軍の音楽隊に所属。兵役後は地元テレビ局のオーディション番組に出演し、見事優勝。今年行われた国内予選で優勝し、ユーロビジョンのイスラエル代表となったのです。

Moranは5/16に開かれる準決勝二日目に登場します。

参考:ESC公式


〈ユーロビジョン2013 ライブパフォーマンス〉

(ユーロビジョン2013 準決勝より)


〈ユーロビジョンとイスラエル〉
「イスラエルってヨーロッパじゃないような…」と僕も思っていたのですが、よくよく調べてみると、ユーロビジョン・ソング・コンテストはEBU(欧州放送連合)に加盟している放送局であればどこでも参加できるのだそうです。

Wikipediaによると、EBUに加盟する条件とは、国際電気通信連合によって定められている欧州放送地域の域内にあるか、欧州評議会の加盟国にある放送局とされています。イスラエルを含め、中東諸国の大半は欧州放送地域の域内に含まれているため、中東諸国でもユーロビジョンに参加できるのです。

ただし、中東諸国の殆どは、イスラエルを国家として認めていないため、イスラエルが参加しているユーロビジョンには参加しないという姿勢を示しています。イスラエル以外の西アジア圏でユーロビジョンに参加した国は、モロッコと、(昨年まで継続して参加していた)トルコのみです。


〈ユーロビジョン イスラエルの成績〉
1973年に大会初出場して以来、イスラエルは35回以上ユーロビジョンに参加していますが、過去3度の優勝経験があります。

最後に優勝したのは1998年のこの曲でした。

Dana Internationalの「Diva」。トランスジェンダー(つまり元男性)のDanaの半生にもダブって聞こえる歌詞が共感を呼び、今でもヨーロッパ圏の様々なアーティストによりカバーされ、歌い続けられています。

Danaの優勝は、トランスジェンダーとして初のユーロビジョン勝者という記録を打ち立てたのですが、イスラエルの保守派の方々からは反発もあったようです。

なお、2004年に準決勝制が導入されてからは、イスラエルの決勝進出回数は5回。過去の優勝回数を含めて考えれば、なかなかの力を持った国といえるのですが、2011年からの2年間は準決勝敗退が続いています。

過去の優勝者Danaをもってしても決勝に進めなかったここ数年のイスラエル。
サラブレッド的な才能を持ったMoranの切な系バラードで決勝進出に駒を進められるのか!?
5/16に期待です。
Spotifyプレイリスト
Twitter プロフィール
E.S.Cheersのツイッターアカウントです。 記事の紹介と併せて、ツイッター上で拾ったユーロビジョン最新情報のリツイート等もしています。 良かったらフォローお願いします♪
QRコード
QRコード
にほんブログ村 音楽ブログへ
にほんブログ村
banner
  • ライブドアブログ