ユーロビジョン2017クロアチア代表はJacques Houdekの「My Friend」に決まりました。
この楽曲は、この世に生を受けた命、そしてその生命との出会いや一生を「奇蹟」と讃え、日々を懸命に生きるすべての人を「友人」の様に親身に応援するバラードナンバーです。
この曲の大きな特徴は、歌詞が英語とイタリア語に書き分けられており、さらに歌い方も「ポップス調のハイトーンボイス」と「オペラ調のバリトンボイス」の二通りに歌い分けられている点にあります。
2つの言語、2通りの声を歌い分けることで、人それぞれの違い(性、国、人種、年齢など)を尊重し、「友人」として受け入れようという意味合いを込めているのではないかと思われます。
この楽曲もまた、今大会のスローガンである「Celebrate Diversity(多様性を祝おう)」にピッタリな一曲ではないでしょうか?
この楽曲は、クロアチアのミュージシャンSiniša Reljićやスウェーデンの作曲家Tony Malmなど、5人の作家がJacques Houdekと共同で制作しています。
(作詞:Jacques Houdek、Ines Prajo、Arjana Kunštek、Fabrizio Laucella
作曲:Jacques Houdek、Siniša Reljić、Tony Malm)
(Eric Saade 「Masquerade」 Tony Malm制作楽曲)
〈"Mr. Voice"Jacques Houdekのプロフィール〉
(Jacques Houdek 「Stotinama godina(いつまでも)」)
Jacques Houdek(Željko Houdek)は1981年4月にクロアチアの首都ザグレブで生まれました。
初等学校でピアノを学んだ彼は、音楽専門の高校と美容専門学校の両方を掛け持ち入学し、さらにオペラのボーカルトレーニングも受けるという多忙な青春時代を過ごしました。
2000年2月、Jacquesはザグレブのクラブで初のソロライブを開催し、歌手デビューを果たします。
以後彼はクロアチア国内外で数多くのライブを開催し、アルバムを13枚リリースするなど、クロアチアを代表するシンガーへと登りつめました。
(Jacques Houdek 「Srećom Imam Tebe(君に逢えた幸福)」)
ソロ活動にとどまらず、彼は様々なアーティストとのコラボレーションも積極的に行ってきました。2010年にはマケドニアを代表するシンガーで、ユーロビジョンにも2度出場しているKaliopiとの共演も果たしています。
(Kaliopi and Jacques Houdek「Ostani vo mene(私の中で…)」)
Jacquesの活躍は音楽に留まらず、数多くのテレビ番組にも出演しています。2015年にはクロアチア版The Voiceにメンターとして出演し、後にユーロビジョン2016クロアチア代表を務めるNina Kraljićを優勝へ導いたことも話題となりました。
(Nina Kraljić and Jacques Houdek 「Euphoria」Loreenカバー)
そして2017年。クロアチアの放送局HRTの内部選考で Jacquesはユーロビジョン2017クロアチア代表に選ばれました。
(Jacques Houdek 「My Friend」モチベーションビデオ版)
ユーロビジョン2017クロアチア代表Jacques Houdekは、現地時間5/11に開かれる準決勝2日目に出場します。
愛弟子Nina Kraljićに続いて決勝進出を果たすことができるのか、要注目です。
参考:ESC公式、Jacques Houdek公式、Wikipedia"Jacques Houdek"