E.S.Cheers!! - #Eurovision 2017-

ヨーロッパで開催される年に一度の音楽祭ユーロビジョン・ソング・コンテスト(ESC)の最新情報などをお届けします。

ブルガリア

【ESC2017】ブルガリア:17歳の天才シンガーKristian Kostov登場!


ユーロビジョン2017ブルガリア代表はKristian Kostovの「Beautiful Mess」に決まりました。

「美しき混沌」と名付けられたこのバラードナンバーは、争いが絶えないこの世界で「愛」という一筋の光を求め、「誰が何と言おうとも、それ以外何も望まない」と歌い上げた、平和への望みが込められた楽曲となっています。ミュージックビデオでも、旗を掲げて何処かへ突撃する群衆や、Kristianの手から羽ばたいていった一羽の鳩が印象的です。

第二次世界大戦の終結から70年が経過した今なお、世界各地で戦火が燻り続け、戦争とはほぼ無縁であった私たち日本人にもその火の粉が覆いかぶさるかもしれないという現状を厳しく批判しているようにも聞こえるこの一曲。私たちが本当に望んでいるものは何なのか、じっくりと考えさせられる楽曲なのではないでしょうか。

…と、かなりシリアスな内容の楽曲ではあるのですが、歌っている当のKristian本人はとても親しみやすいキャラクターで、ヨーロッパ各地で開催されたユーロビジョンのプレビューイベントでも、各国代表の歌手と積極的に絡むなど、愛嬌の良さが非常に話題となりました。

Manel Navarro, Robin Bengtsson and Kristian KostovDo It For Your Lover」)

楽曲の制作には、ブルガリア代表として2度出場したPoli Genovaの楽曲「Na Inat(2011年)」や「If Love Was A Crime(2016年)」、ユーロビジョン2017セルビア代表楽曲「In Too Deep」の制作に関わったBorislav Milanovや、ユーロビジョン2014優勝者Conchita Wurstのアルバム「Conchita」収録楽曲「Heroes」の制作に関わったSebastian Arman、ユーロビジョン2017セルビア代表楽曲や同年マケドニア代表楽曲「Dance Alone」の制作に関わっているJoacim Perssonなど、5人の作曲家が制作に関わっています(Borislav Milanov、Sebastian Arman、Joacim Persson、Alexander V. Blay、Alex Omar)

Conchita Wurst Heroes」 Sebastian Arman制作楽曲)


〈Kristian Kostovのプロフィール〉

Kristian KostovСлушай Дождь(雨音を聞きながら)」)
Kristian Kostov(Kristian Konstantinov Kostov / Кристиан Константинов Костов)は2000年3月にロシア連邦の首都モスクワで生まれました。

ブルガリア人の父とカザフスタン人の母の間に生まれた彼は、生まれ育った地の言葉(ロシア語)はもちろんのこと、父親からブルガリア語と英語を学び、今でも流暢にそれらの言葉を話すことができるといいます。

6歳の頃から音楽の勉強を始め、11歳の頃には様々な音楽祭に出場するようになったKristianが一躍注目を浴びることとなったのが、2014年にロシアで放送されたキッズ版The Voiceへの出場でした。

Kristian KostovIf I ain`t got you」Alicia Keysカバー Голос. Дети(The Voice Kids)第1シーズンより)

ブラインドオーディションで審査員のDima Bilanが思わず一緒に口ずさんでしまう程の実力を示した彼はオーディションに合格。Dimaのチームに就き決勝まで駒を進めましたが、惜しくも優勝を逃してしまいます。

しかし、ロシアであっと言わせる歌唱力を見せつけた彼は、2015年に父親の出身地であるブルガリアで開催されたXファクター第4シーズンに出場し、父の母国の聴衆も沸かせる実力を見せつけることとなったのです。

(ブルガリア版Xファクター オーディションより)

オーディションを見事通過したKristianは、最終ステージまで駒を進めることとなりましたが、惜しくも決勝で敗退し準優勝となってしまいました。

しかし、彼はこの番組への出演をきっかけにブルガリアのレコード会社Virginia Recordsと契約し、翌2016年にシングル「Ne si za men」でデビューを果たしました。

Kristian KostovNe si za men(英語版:You Got Me Girl)」)

そして2017年。Kristianはブルガリアの放送局BNTの内部選考により、ユーロビジョン2017ブルガリア代表に選ばれました。

Kristian KostovBeautiful Mess」ライブ盤)


ユーロビジョン2017ブルガリア代表Kristian Kostovは、現地時間5/11に開かれる準決勝2日目に出場します。
ブルガリアに再びハイスコアをもたらすことができるのか。Kristianの若き才能あふれる力に大きな期待がかかっています。


参考:ESC公式、Wikipedia"Kristian Kostov"、Wiwibloggs"BULGARIA REVEALS KRISTIAN KOSTOV’S “BEAUTIFUL MESS” LYRIC VIDEO"

【ESC2016】ブルガリア:Poli Genova 5年ぶりにユーロビジョンのステージへ



ユーロビジョン2016ブルガリア代表は、Poli Genovaの「If Love Was A Crime」 に決まりました。

ブルガリアのフルート奏者Teodosi Spasovによるイントロのサウンドが非常に印象的で、全体的にキャッチーな一曲に仕上がっています。

ブルガリア代表の楽曲としては珍しく、全編ほぼ英語詞で描き上げられていますが、サビに「О, дай ми любовта(Oh, give me love)」というブルガリア語の一節を耳に残る形で挿入していて、イントロのフルートのフレーズとともに、曲に強い個性を与えています。

この楽曲は、ユーロビジョンのみならず、ブルガリアのテレビ局BNTで現在放送中のサスペンスドラマ「Undercover」のテーマ曲としても起用され、国内で話題を呼んでいるようです。 


〈Poli Genovaのプロフィール〉 
Poli Genova(本名:Poli Plamenova Genova)は1987年にブルガリアの首都ソフィアで生まれました。

Poliは4歳の頃から、ブルガリアのキッズユニットBon-Bonのメンバーとして音楽活動を開始。脱退し、ソロで活躍している現在も、Bon-Bonのレコードレーベルの創設に携わったり、Bon-Bonと共にユニセフやSOS子どもの村の慈善活動に参加するなど、このユニットと深く関わりを持っているそうです。

ブルガリアのリュボミール・ピプコフ国立音楽学校でクラリネットを専攻し卒業した後、彼女はNAFTA(National Academy for Theatrical and Film Arts)で映画監督の勉強に励みます。

その後、「X Factor」で審査員として出場したり、「Dancing with the Stars」でダンスに挑戦したり、「Your face sounds familiar」でものまねにチャレンジするなど、数々のテレビ番組で活躍し、ブルガリアを代表するマルチタレントの一人となった彼女。ユーロビジョンへの挑戦は今回が初めてではありません。

2005年と2006年にユニットのメンバーの一人としてブルガリアの国内予選に挑んだ後、2011年にブルガリア代表として選ばれ、デュッセルドルフのステージに立ちました。 
 
Poli GenovaNa Inat」 ユーロビジョン2011準決勝2日目より)

準決勝2日目のステージに立ち、迫力のステージで魅せた彼女ですが、結果は12位。48ポイントを獲得したものの、決勝進出は果たせませんでした。


ブルガリア自身も、2007年以来ずっと決勝進出を果たせないまま、成績低迷と財政面の関係で2014年と2015年の大会出場を断念していました。
今回の出場はPoli自身にとっては5年ぶりの復帰、そしてブルガリアにとっても3年ぶりの復帰となり、かつ、「決勝進出への再挑戦」という大義のかかったステージになっています。

Poli Genovaが出場する準決勝2日目は、現地時間5/12に開かれます。 


参考:ESC公式、Wikipedia"Poli Genova" 

スロベニア代表 ミュージックビデオ公開

〈「Round and Round」ミュージックビデオ公開〉
ユーロビジョン2014スロベニア代表Tinkara Kovačの歌う「Round and Round」のミュージックビデオが公開されました。

(Tinkara Kovač 「Round and Round」)

ユーロビジョンで決勝を目指すため、細かい箇所の楽曲変更をおこなったというスロベニア。今回のミュージックビデオには、ユーロビジョン版として作り上げた新しいバージョンの楽曲が収められています。ブリッジ部分のフルート演奏がただのつなぎではなく、ちゃんとソロとして魅せるように長めの尺に変更されているのが、目立った変更ポイントの一つかと思われます。

スロベニア代表Tinkara Kovačは、5/8の準決勝2日目に出場します。

参考:ESC公式


〈OGAE Poll 2014 ブルガリア支部が選ぶ今年のナンバーワンソングは?〉
ユーロビジョンファンの国際組織OGAEの各国支部がそれぞれ今年の楽曲ベストテンを発表し、その年のナンバーワンソングを決めるというOGAE POLL 2014。今日はブルガリア支部の発表です。

フランス支部はナンバーワンソングにイスラエルを選びましたが、ブルガリアが選んだナンバーワンソングは…?



ブルガリア支部の選ぶナンバーワンソングはスウェーデン代表Sanna Nielsenの「Undo」でした。
こちらが、OGAEブルガリア支部の選んだトップ10です。

 1. スウェーデン
 2. イギリス
 3. オーストリア
 4. ハンガリー
 5. ロシア
 6. ベルギー
 7. アルメニア
 8. ギリシャ
 9. エストニア
 10.  マケドニア

各国支部が発表したトップ10は、本番のユーロビジョンのように点数化され、それらの合計によって今年のOGAEナンバーワンソングが決定されます。今のところ、ベラルーシとブルガリアから12ポイントを獲得しているスウェーデンがトップとなっていて、2位にイギリス、3位にハンガリーがついています。

各国の得点状況などの詳しい情報は、OGAE Internationalの公式サイトをご覧ください。

今年は財政上の理由などによって参加できなかったブルガリアですが、来年はぜひ本選に復帰できることを願っています。

参考:ESC Today"OGAE Poll 2014: Bulgaria’s next!

【ESC2013】ブルガリア代表は圧巻のドラムテクに注目


ユーロビジョン2013ブルガリア代表はElitsa & Stoyanの「Samo Shampioni(日本語直訳で「チャンピオンだけ」)」。
元々は「Kismet」という曲で出場する予定でしたが、著作権上の問題でこの曲に変更されました。5/16に行われるユーロビジョン準決勝二日目に登場します。

ブルガリアの民俗音楽歌手として活動していたElitsa Todorovaと、ドラマーとして活躍していたStoyan Koulovの二人によるユニットなのですが、注目すべきはこの二人のドラムパフォーマンス。早くユーロビジョンの広いステージでの実演を見てみたいっ!!


〈ユーロビジョン ブルガリアの成績〉
ブルガリアは2005年のキエフ大会で初参加した後、毎年ユーロビジョンに参戦していますが、これまで一度も優勝したことがありません。さらに、決勝進出も1度だけなのです。

その1度というのが、2007年のこの曲。

実は、今年出場するElista & Stoyanは、2007年に「Water」という曲で決勝に進出し、第五位の成績を収めていたのです。あらゆる楽器を駆使したドラムパフォーマンスも文句なしにカッコいいのですが、コーラスを一切つけずに一人で歌い上げるElistaさんの実力にも圧巻です。

2度目の出場で低迷するブルガリアの成績を打破できるのか!
二人のパワフルなパフォーマンスで是非決勝に進んで欲しいですっ!!


〈ユーロビジョン2013 ライブパフォーマンス〉

(ユーロビジョン2013 準決勝より)


参考:Wikipedia「ブルガリアのユーロビジョン
Spotifyプレイリスト
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