E.S.Cheers!! - #Eurovision 2017-

ヨーロッパで開催される年に一度の音楽祭ユーロビジョン・ソング・コンテスト(ESC)の最新情報などをお届けします。

準決勝1日目

【ESC2017】準決勝1日目 決勝進出者決定!

ユーロビジョン2017キエフ大会の準決勝1日目が終了しました。
どのアーティストも圧巻のステージでしたね。

今回18カ国が参加した準決勝1日目。
決勝進出を決めたのはこちらの方々です。

1.モルドバ 
 Sunstroke Project Hey Mamma


2.アゼルバイジャン 
 Dihaj 「Skeletons


3.ギリシャ
 Demy 「This is Love


4.スウェーデン
 Robin Bengtsson 「I Can't Go On


5.ポルトガル
 Salvador Sobral Amar Pelos Dois


6.ポーランド
 Kasia Moś Flashlight


7.アルメニア
 Artsvik Fly With Me


8.オーストラリア
 Isaiah 「Don't Come Easy


9.キプロス
 Hovig Gravity


10.ベルギー
 Blanche 「City Lights



(発表順。アーティスト名クリック→当ブログ紹介記事、曲名クリック→「シーラさんの日本滞在記」での楽曲解説と和訳にリンクしています)


今回見逃してしまったという方は、YouTubeでのオンデマンド配信などでお楽しみください。

【ESC2017】いよいよ開幕! ユーロビジョン2017準決勝1日目

〈まもなく準決勝1日目開催!〉
ユーロビジョン2017キエフ大会準決勝1日目の開催が、いよいよ今晩(明朝)に迫りました。
ヨーロッパ中央時間(夏時間)では今晩5月9日夜9時から、日本時間では明日5月10日早朝4時から始まります。


今回も日本での放送予定はありませんが、以下のリンク先で視聴することができます。

 ・YouTube (Eurovision公式チャンネル)

YouTubeではお手元のスマートフォンで楽しむことができるほか、YouTube対応テレビやSTB、ChromeCastなどを使ってテレビの画面で楽しむこともできちゃいます。

なお、リアルタイム配信が行われた後オンデマンド配信でも視聴できるので、うっかり寝過ごして見逃してしまったという方、もう一度見直したいという方はぜひご覧ください。


〈今晩出演のアーティスト〉
今まさにこの記事を書き上げている時、審査員投票を兼ねたドレスリハーサルを行っている準決勝1日目のアーティスト達。

本番で行われる視聴者投票を含めた結果、上位10カ国に入るアーティスト達が決勝に進むこととなります。一方、上位に入ることのできなかった8カ国は、残念ながら決勝へ進むことはできません。

それでは、今晩開催される準決勝1日目のプログラムをご紹介します。
(アーティスト名クリック→当ブログ紹介記事、曲名クリック→「シーラさんの日本滞在記」での楽曲解説と和訳にリンクしています) 

 1.スウェーデン
  Robin Bengtsson I Can't Go On
 2.ジョージア
  Tamara Gachechiladze Keep The Faith
 3.オーストラリア
   Isaiah Don't Come Easy
 4.アルバニア
   Lindita World
 5.ベルギー
   Blanche  「City Lights
 6.モンテネグロ
  Slavko Kalezić  「Space
 7.フィンランド
   Norma John Blackbird
 8.アゼルバイジャン
   Dihaj  「Skeletons
 9.ポルトガル
   Salvador Sobral Amar Pelos Dois
 10.ギリシャ
  Demy This is Love
 11.ポーランド
  Kasia Moś Flashlight
 12.モルドバ
  Sunstroke Project Hey Mamma
 13.アイスランド
  Svala Paper
 14.チェコ
   Martina Bárta My Turn
 15.キプロス
   Hovig Gravity
 16.アルメニア
   Artsvik Fly With Me
 17.スロベニア
   Omar Naber On My Way
 18.ラトビア
   Triana Park Line


なお、今回のオープニングアクトはウクライナを代表するミュージシャンの一人で、ウクライナ版The Voiceでメンターも務めているMonatikが登場し、楽曲「Spinning」のパフォーマンスが披露される予定です。なお、昨年優勝したJamalaの「1944」はインターバルアクトで披露される予定とのことです。
さらに、今回の準決勝で投票に参加するスペイン、イギリス、イタリアの各代表アーティストのパフォーマンスも一部披露される予定です。


〈アプリでもっと楽しもう!〉
ユーロビジョンをよりお楽しみいただくために、手元のスマホやタブレットにユーロビジョン公式アプリを入れることをおすすめします。

iOS版Android版ウィンドウズフォン版Windows8.1以降のPC向けにそれぞれリリースされたこのアプリでは、生放送と連動して出演アーティストのプロフィールや歌詞を表示してくれるほか、ユーロビジョンの参加各国にお住まいの方なら、このアプリからも投票することができますなお、日本からの投票はできません

PCやタブレット、テレビなどでユーロビジョンを見ながら、手元のスマホでこのアプリを立ち上げて、出演アーティストのプロフィールをチェックする、なんて楽しみ方もできます。ご視聴のお供にいかがでしょうか? 



準決勝1日目に参加する18カ国のうち、5月13日(日本時間:5月14日)の決勝に進むことができるのは10カ国だけ。
昨年以上に狭き門となった今年はどの国が決勝に進めるのでしょうか?

【ESC2017】チェコ:若き実力派ジャズシンガー登場


ユーロビジョン2017チェコ代表はMartina Bártaの「My Turn」に決まりました。

長い間一緒に暮らしていた家族やパートナーが突然倒れてしまった時、「今度は私があなたを支える番(=My Turn)」と歌うこの曲は、音楽制作グループDWB MusicとソングライターのKyler Nikoにより制作されました。

DWB MusicはKylie Minogueやユーロビジョン2006ベルギー代表を務めたKate Ryanへ楽曲提供しているほか、東方神起や少女時代等のK-POPアーティストや、嵐や倖田來未、バニラビーンズ等のJ-POPアーティストにも楽曲提供しており、グローバルに活躍しています。

Kate RyanLovelife」 DWB Musicプロデュース作品)

Kyler Nikoも、クラブ向けのトラックを制作する一方で、EXOやSHINee、BTS(防弾少年団)等のK-POPアーティストの楽曲制作に関わっていて、若手ながらグローバルに活動しています。

Danny Lees Feat. Kyler NikoCrazy」 Kyler Nikoプロデュース楽曲)


〈Martina Bártaのプロフィール〉
Martina Bártaは1988年9月にチェコ共和国の首都プラハで生まれました。

幼い頃から父とジャズ音楽を聞いて育った彼女は、5歳の頃に音楽学校に入りフルートやピアノ、ヴァイオリン等の演奏を学んだそうです。1999年にプラハの中等学校(ギムナジウム)に入学した彼女は、そこでさらに歌や音楽を学んでいきますが、ここでホルンと出会い、演奏に磨きをかけていきました。幼い頃から様々な楽器に触れている彼女ですが、ホルンは今でも演奏し続けています。

卒業後はプラハ・カレル大学医学部に進学したMartinaですが、音楽への情熱は冷めることなく、歌のプライベートレッスンを受けたり、音楽学校に入り歌唱を本格的に学ぶ日々を送ったそうです。

2010年、彼女はミュージカル「ロビン・フッド」のオーディションに受かり、ミュージカル女優としてデビューを飾りますが、翌2011年には隣国ドイツに渡り、ベルリンでジャズボーカルを本格的に学んだ後、ジャズシンガーとして活動することとなりました。

Martina BártaIt had better be tonight」映画「ピンクパンサー」より)

Martinaは、ドイツのジャズバンド「4 To The Bar」や自身が手がけるプロジェクト「Scotch and Soda」でボーカルを務めたり、様々なジャズフェスティバルに出演し、パワフルで深みのある声にさらなる磨きをかけていきました。

Martina Barta & Felix Slovacek Swing BandBody and Soul」)


そして2017年。Martina Bártaはチェコのテレビ局Ceska Televizeの内部選考の結果、ユーロビジョン2017チェコ代表に選ばれました。

Martina BártaMy Turn」 London Eurovision Party2017より)


ユーロビジョン2017チェコ代表Martina Bártaは現地時間5/9に開かれる準決勝1日目に出場します。
ジャズ仕込みの深みある歌声は必聴です


参考:ESC公式ESCKAZ、Wiwibloggs"CZECH REPUBLIC: MARTINA BARTA RELEASES HER EUROVISION 2017 SONG “MY TURN”"、Wikipedia"Martina Bárta(チェコ語)"、Facebook DWB music紹介ページ

【ESC2017】アイスランド:父親もユーロビジョンシンガー! Svala登場


ユーロビジョン2017アイスランド代表は、Svalaの「Paper」に決まりました。

パーカッションの特徴的なリズムが印象に残るイントロからパワフルなサビへ展開するこのパワーバラードは、Svala自身が10代の頃から抱き続けている内面の葛藤と、それをいかに表出するのかをテーマにした一曲です。

「water」や「paper」、「blue」などわかり易い言葉を使っているものの、歌詞で描かれているのは人の内面世界なので、読み解くのになかなかの時間を要します… ユーロビジョンの歌詞和訳をされているブログ「シーラさんの日本滞在記」では、この歌詞を非常に丁寧に読み解いていらっしゃるので、ぜひご覧ください。


〈Svalaのプロフィール〉
Svala(Svala Björgvinsdóttir)は1977年2月にアイスランドの首都レイキャビクで生まれました。

彼女の父親は、ユーロビジョン1995に出場経験もあるアイスランドを代表する歌手Bo Halldorsson(Björgvin Helgi Halldórsson)で、Svalaも7歳の頃から父のレコーディングに参加するなど、父の影響を強く受けて育ちました。

Bo HalldorssonNúna(Now)」 ユーロビジョン1995より)

父とともに歌う日々を送る一方、Svalaは7歳の頃からバレエにも励み、身体的な表現力も養っていきました。

高校の頃から作曲を始めたり、クラブ音楽ユニットを結成したりと音楽活動に勤しむようになった彼女は、18歳の頃にイギリスのプロデューサーIan Morrowの下で本格的な楽曲制作を開始。1999年にアメリカのレーベルPriority Recordsと契約し、メジャーデビューを果たします。

SvalaThe Real Me」 デビューアルバム「The Real Me」収録曲)

2001年に発売されたアルバム「The Real Me」は米ビルボードチャートでTop30にランクインした他、ヨーロッパやアジア各国でもスマッシュヒットを飛ばしました。

ソロで活躍する一方、Slavaは2006年に現在の夫で、「Paper」の作曲にも関わっているトラックメイカーのEinar Egilssonとその弟Edvard Egilssonと共にハウスユニットSteed Lordを結成。楽曲のレコーディングのみならず、米サンフランシスコで開催されたゲイ・プライドのヘッドライナーとして、50000人の観客の前でパフォーマンスを披露するなど、アメリカやヨーロッパをツアーで回るなど精力的に音楽活動を展開していきました。

Steed Lord123 If You Want Me」)

音楽で活躍の幅を広げる一方、Svalaは北欧のファストファッションブランドH&Mの服飾デザインも手がけ、2007年に世界約100の国と地域に展開しているH&Mで販売されたのだそうです。

2008年に自動車事故で骨を折るなどの重症を負うというアクシデントに巻き込まれてしまったものの、事故からの回復後もツアーやアルバム収録に勤しんだSlavaは、歌手活動のほか、アイスランド版The VOICEのメンターとしても出演し、さらに活躍の幅を広げています。


そして2017年。彼女はソロシンガーとしてユーロビジョンの国内予選に出場し、優勝します。

SvalaÉg veit það(私は知っている / 「Paper」アイスランド語版)」 Söngvakeppnin 2017より)


ユーロビジョン2017アイスランド代表Svalaは、現地時間5/9に開かれる準決勝1日目に出場します。


参考:ESC公式、Wikipedia"Svala"、Wiwibloggs"“PAPER” LYRICS – SVALA (ICELAND, EUROVISION 2017)"、シーラさんの日本滞在記"Eurovision 2017 アイスランド代表Svala の Paper 和訳・歌詞解釈と考察"

【ESC2017】ギリシャ:ユーチューバーから人気歌手へ


ユーロビジョン2017ギリシャ代表はDemyの「This Is Love」に決まりました。

失恋から立ち上がり、次の一歩を踏みだす心情を歌うこの楽曲は、心情の変化に合わせてピアノバラード調からハイテンションなダンスミュージックへ展開する変化ある一曲となっています。

楽曲の制作には、Demyの姉妹のRomy Papadeaが作詞に関わっている他、ギリシャのヒットメイカーで国内外のユーロビジョンの楽曲を数多く手がけているDimitris Kontopoulosが作曲を手がけています。

Sakis RouvasThis Is Our Night」 ユーロビジョン2009決勝より Dimitris Kontopoulosプロデュース楽曲)


〈Demyのプロフィール〉
Demy(Dimitra Papadea / Δήμητρα Παπαδέα)は1991年8月にギリシャの首都アテネで生まれました。

弁護士の父と学校経営に携わる母の間に生まれたDemyは、5歳の頃からピアノを習い始め、進学後から合唱や音楽理論なども学び、早くから音楽の素養を身に着けていました。

しかし、父が弁護士ということもあってか、大学進学後は法律の勉強に勤しむ日々を送っていました(ちなみに、今回作詞を担当しているRomy Papadeaは、普段は父の法律事務所で弁護士として勤務しているそうです)。音楽と縁のない日々を送っている… かと思いきや、彼女は勉学の合間を縫ってYouTubeにカバーソングをアップロードしていたのです。

その動画を見たギリシャの音楽レーベルPanik RecordsはDemyをスカウト。2011年にギリシャのラッパーMidenistisのフィーチャリングアーティストとしてメジャーデビューすることとなりました。

MIDENISTIS feat. DEMYΜia Zografia」)

この楽曲はギリシャやキプロスのチャートで高順位を記録したほか、ギリシャの音楽チャンネルMAD TVの音楽祭MAD Video Music Awards2012で「最優秀ヒップホップ / アーバンミュージック賞」と「Duet Of The Year」を獲得し、高く評価されました。

スカウトされる前はテレビの前でMAD VMAを見る側だったという彼女は、「いつかこの大会に出たい」と夢見ていたそうですが、デビューから間もなくその夢を実現させたということは、彼女の実力も人気もかなり高いものであるという証拠なのではないでしょうか。

その後、Demyは立て続けにソロでシングルをリリースしますが、出したシングルが軒並みギリシャのチャートで最高1位を獲得。その勢いに乗って2012年にリリースされたファーストアルバム「#1」も題目通りの1位(国内チャート)を獲得しました。

DemyPoses Xiliades Kalokairia(How Many Thousand Summers)」 アルバム「#1」収録曲)

ユーチューバーから一気に国民的歌手に成長したDemyは、これまでに16枚のシングルと2枚のアルバムをリリースし、いずれも好調な売れ行きを見せ、2013年にはMTV EMAで「Best Greek Act」を受賞しました。
2016年には、ユーロビジョン2016ブルガリア代表Poli Genovaの楽曲「If Love Was A Crime」をギリシャ語でカバーした「Isovia Mazi」をリリースしたことも話題となりました。

DemyIsovia Mazi」Poli Genovaカバー)

歌手として人気を集めている一方で、Demyは2012年からミュージカルの舞台にも登場。「The Sound Of Music」や「Addams Family」、そしてユーロビジョンとも縁深いABBAの音楽をテーマにしたミュージカル「Mamma Mia」にも出演し、ミュージカルスターとしても活躍しています。

2017年、Demyはユーロビジョン2017ギリシャ代表として選ばれ、3つの候補曲から視聴者と海外審査員による投票の結果、「This Is Love」を歌うことが決まりました。

ユーロビジョン2017ギリシャ代表Demyは、現地時間5/9に開かれる準決勝1日目に出場します。


〈ユーロビジョンスターとDemy〉
歌手としてギリシャで人気のDemyは、ユーロビジョンスターとの共演も経験しています。
2013年のユーロビジョン国内予選Eurosong 2013では、インターバルアクトでロシアのDima Bilanと共演していました。少々緊張が伺える部分もありますが、Dimaに引けを取らない彼女の伸びやかな歌声が印象的なステージです。

Dima Bilan & DemyBelieve」 Eurosong2013より)

2016年には、カバーシングルの縁もあり、ユーロビジョン2016ブルガリア代表Poli Genovaとスペシャルコラボステージを披露しました。ギリシャ語と英語、そしてサビのブルガリア語のトリリンガルステージは必見です。

Demy & Poli GenovaIf Love Was A Crime」 Mad VMA 2016より)

昨年決勝で好成績を残したPoli Genovaや、ユーロビジョン2008の優勝者Dima Bilanと共演しているDemy。二人のレジェンドとの共演が、彼女のユーロビジョン出場の糧となっているに違いありません。本番のステージパフォーマンスも堂々とこなせることでしょう。


参考:ESC公式ESCKAZ、Wikipedia"Demy(Singer)"
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