〈ついに開催へ アジア版ユーロビジョン〉
オーストラリアの放送局SBSが、ユーロビジョン・ソング・コンテストのアジア版の制作に関して、EBU(欧州放送連合)と独占契約を結んだことを発表しました。
これが実現すれば、早ければ来年にも、アジア太平洋地域を対象にしたコンテスト形式の音楽番組が放送されることになりそうです。
オーストラリアSBSは、傘下の制作会社Blink TVとともに、ユーロビジョン・ソング・コンテストのフォーマットを採用した音楽番組の制作に取り掛かるとし、2017年の開催を目標に、現在スポンサーや参加国の募集を行っているということです。
〈アジア版の開催は過去にも…〉
ユーロビジョン・ソング・コンテストのフォーマットを採用したアジアの音楽番組は、過去にも数回行われていました。
1985年から1987年の間には、ABU(アジア太平洋放送連合)が主催する「ABU Popular Song Contest」が開催され、14カ国が出場。韓国とニュージーランド、オーストラリアが優勝を飾っていたのだそうです。
1989年から1991年の間には、同じくABUが制作に関わった「ABU Golden Kite World Song Festival」がマレーシアで開催。この大会にはアジア太平洋地域のみならず、旧ユーゴスラビアやフィンランドも出場していたのだそうです。
その後も各地で散発的にコンテスト形式の音楽番組や、アジア各国からアーティストを招いた音楽祭が開催されるようになりましたが、いずれもユーロビジョン・ソング・コンテストのように長く続くイベントとはならなかったのです。
〈二つのABU音楽祭〉
2012年から、ABUでは二つの音楽祭を開催しています。
ひとつ目は、ユーロビジョンと同じくコンテスト形式で開かれる「ABU Radio Song Festival」。
こちらは、レコード会社と契約をしていない新人アーティストが出場しており、アジア太平洋地域のアーティストの登竜門的番組となっています(なお、日本では放送されていません)。
今年は4/26に中国で開催。9つの国から12の楽曲がエントリーされ、ナンバーワンソングが選ばれます(この大会では、1つの国から最大2つの楽曲エントリーが可能になっています)。
ふたつ目の音楽祭は、毎年秋にABU総会に併せて行われる「ABU TV Song Festival」。
こちらは、アジア太平洋地域で活躍中の人気アーティストなどが出場していますが、コンテスト形式ではないため、アジア太平洋地域のショーケース的な番組になっています。日本では、毎年年末にNHKで録画放送されています。
過去にPerfumeやSEKAI NO OWARIなどが日本代表として出場したATSF。今年はインドネシアのジャカルタで開催される予定です。
〈アジア版ユーロビジョンの気になる今後〉
ABUでは現在、2つの音楽祭が催されていますが、早ければ来年にも開催される予定の「アジア版ユーロビジョン」によって、既存の音楽祭はどうなってしまうのでしょうか?
ヨーロッパに比べ、国家間の通信インフラや放送環境の差が大きいであろうアジア太平洋地域で、ユーロビジョンのような大規模な音楽イベントが成功できるかどうか、オーストラリアSBSや(今後協力するであろう)ABUの手腕も試されそうです。
日本のJ-POP、韓国のK-POP、香港や台湾のC-POPのほか、英語圏で活躍するアーティストを多く排出しているオーストラリアやニュージーランド、ボリウッド映画とともにメジャーな存在となりつつあるインド音楽など、アジア太平洋地域には元気なポピュラー音楽が多数点在しています。
アジア版のユーロビジョンが、これらを結びつける存在となるのか。今後の動きに注目していきたいところです。
参考:ESC公式、Wikipedia"ABU Song Festivals" 、Australia Networks"Eurovision Coming to Asia? 20 Countries Join"、Eurovoix World"ASIA: ABU TV CUP SONG CONTEST TO BE HELD IN 2017"
オーストラリアの放送局SBSが、ユーロビジョン・ソング・コンテストのアジア版の制作に関して、EBU(欧州放送連合)と独占契約を結んだことを発表しました。
これが実現すれば、早ければ来年にも、アジア太平洋地域を対象にしたコンテスト形式の音楽番組が放送されることになりそうです。
オーストラリアSBSは、傘下の制作会社Blink TVとともに、ユーロビジョン・ソング・コンテストのフォーマットを採用した音楽番組の制作に取り掛かるとし、2017年の開催を目標に、現在スポンサーや参加国の募集を行っているということです。
〈アジア版の開催は過去にも…〉
ユーロビジョン・ソング・コンテストのフォーマットを採用したアジアの音楽番組は、過去にも数回行われていました。
1985年から1987年の間には、ABU(アジア太平洋放送連合)が主催する「ABU Popular Song Contest」が開催され、14カ国が出場。韓国とニュージーランド、オーストラリアが優勝を飾っていたのだそうです。
1989年から1991年の間には、同じくABUが制作に関わった「ABU Golden Kite World Song Festival」がマレーシアで開催。この大会にはアジア太平洋地域のみならず、旧ユーゴスラビアやフィンランドも出場していたのだそうです。
その後も各地で散発的にコンテスト形式の音楽番組や、アジア各国からアーティストを招いた音楽祭が開催されるようになりましたが、いずれもユーロビジョン・ソング・コンテストのように長く続くイベントとはならなかったのです。
〈二つのABU音楽祭〉
2012年から、ABUでは二つの音楽祭を開催しています。
ひとつ目は、ユーロビジョンと同じくコンテスト形式で開かれる「ABU Radio Song Festival」。
こちらは、レコード会社と契約をしていない新人アーティストが出場しており、アジア太平洋地域のアーティストの登竜門的番組となっています(なお、日本では放送されていません)。
今年は4/26に中国で開催。9つの国から12の楽曲がエントリーされ、ナンバーワンソングが選ばれます(この大会では、1つの国から最大2つの楽曲エントリーが可能になっています)。
ふたつ目の音楽祭は、毎年秋にABU総会に併せて行われる「ABU TV Song Festival」。
こちらは、アジア太平洋地域で活躍中の人気アーティストなどが出場していますが、コンテスト形式ではないため、アジア太平洋地域のショーケース的な番組になっています。日本では、毎年年末にNHKで録画放送されています。
過去にPerfumeやSEKAI NO OWARIなどが日本代表として出場したATSF。今年はインドネシアのジャカルタで開催される予定です。
〈アジア版ユーロビジョンの気になる今後〉
ABUでは現在、2つの音楽祭が催されていますが、早ければ来年にも開催される予定の「アジア版ユーロビジョン」によって、既存の音楽祭はどうなってしまうのでしょうか?
ヨーロッパに比べ、国家間の通信インフラや放送環境の差が大きいであろうアジア太平洋地域で、ユーロビジョンのような大規模な音楽イベントが成功できるかどうか、オーストラリアSBSや(今後協力するであろう)ABUの手腕も試されそうです。
日本のJ-POP、韓国のK-POP、香港や台湾のC-POPのほか、英語圏で活躍するアーティストを多く排出しているオーストラリアやニュージーランド、ボリウッド映画とともにメジャーな存在となりつつあるインド音楽など、アジア太平洋地域には元気なポピュラー音楽が多数点在しています。
アジア版のユーロビジョンが、これらを結びつける存在となるのか。今後の動きに注目していきたいところです。
参考:ESC公式、Wikipedia"ABU Song Festivals" 、Australia Networks"Eurovision Coming to Asia? 20 Countries Join"、Eurovoix World"ASIA: ABU TV CUP SONG CONTEST TO BE HELD IN 2017"