ユーロビジョン2014ポーランド代表はDonatan & Cleoの「My Słowianie - We Are Slavic」に決まりました。

ヒップホップと東ヨーロッパの伝統音楽が融合したこの楽曲は、既にYouTube上では4000万再生を超えるヒットとなっているだけでなく、ポーランドの国内オンエアチャートでも最高2位を獲得したほか、ポーランドの大手ポータルサイトOnet.plが2014年に行ったファン投票で年間最優秀ビデオクリップ賞に選ばれるなど、ポーランド・ポップスで今代注目な一曲なのです。

現在英語版とポーランド語版がリリースされていますが(このPVは英語版)、本番に向けて英語とポーランド語のバイリンガルバージョンが制作されているそうです。

なお、Paula_muzykaさんのブログではポーランド語版のPVも見ることができますので、ぜひ英語版とポーランド語版を聴き比べてみてください。


〈Donatan & Cleoのプロフィール〉
楽曲のプロデュースを手がけているDonatanは、1984年にポーランド第三の都市クラクフで生まれました。
本格的に音楽制作を始めたのは2002年からで、ミュージシャンとしてアルバムを制作するのみならず、様々なアーティストの楽曲プロデュースも手がけているそうです。

2012年には自身のアルバムが7万5千枚を超えるヒットを記録し、チャート首位を獲得。その後もプロデュースを手がける楽曲がチャート上位にランクインするなど、乗りに乗っているアーティストなのだそうです。TVPが彼に白羽の矢を立てたのもうなずけます。 …当の本人は、はじめは乗り気じゃなかったようですが(汗)

一方、ボーカルと今回の楽曲の作詞を担当しているCleoは1983年にポーランドの首都ワルシャワで生まれました。

ワルシャワ生命科学大学を卒業後、ゴスペル合唱団に所属し、音楽活動を開始。音楽コンテスト「Studio Garaż」のR&B部門で優勝したほか、様々なアーティストとのコラボレーションを行ったり、2011年に放送されたポーランド版のXファクターに参加したりなど、活動の幅を広げていきました。

建築士や画家といった意外な一面もある彼女が、歌手として本格的なスタートを切ったのが、Donatanと組んだ今回の楽曲「My Słowianie」です。

Donatan & Cleoは、5/8に行われる準決勝二日目の5番目に登場します。
ポーランドにとって、久々に決勝進出を果たすことができるのかにも注目です。


〈ライブパフォーマンス〉

(ユーロビジョン2014 決勝より)


参考:ESC公式、Wikipedia「ドナタン」、「クレオ(歌手)」、Wiwibloggs.com”POLAND: DONATAN AND CLEO MEET WITH TVP TO DISCUSS EUROVISION”、Muzyka Polska 〜ポーランドの音楽が好き♪〜「ユーロビジョン2014にポーランド代表として出場するのは誰!?



〈ユーロビジョン ポーランドの成績〉
ポーランドがユーロビジョンに初参加したのは1994年ですが、この初登場の年にポーランドは自身最高順位である2位をマークします。

(1994年ポーランド代表 Edyta GórniakTo nie ja」)

しかし、この後のポーランドの成績は低迷。1994年の記録を塗り替えることはできず、2004年に準決勝制が導入されてからは、決勝へ進出できたのが2004年と2008年の2度のみで、準決勝敗退が続きます。そして、2011年のデュッセルドルフ大会を最後に、ポーランドは財政難と成績不振を理由に2年連続で大会不参加となってしまったのです。

2年のブランクの後、ポーランドの放送局TVPは大会復活を宣言。テレビ局スタッフや音楽評論家、さらにはユーロビジョンファンの国際組織OGAEのポーランド支部も交えて「勝てる」選曲を行った結果、二人が選ばれました。

ポーランド悲願の決勝進出がかかっている5/8の準決勝二日目、目が離せません。

参考:Wikipedia「ポーランドのユーロビジョン・ソング・コンテスト