ユーロビジョン2016リトアニア代表は、Donny Montellの「I've been waiting for this night」に決まりました。

ユーロビジョンファンの方にはピンときた方もいらっしゃると思いますが、Donny Montellはユーロビジョン2012でもリトアニア代表を務めており、今回が二度目の挑戦となります。

優しく歌いかけるマイナー調なAメロから、突き抜けるほど開放的なサビの対比が印象的なアップテンポナンバーです。Donnyの美しく伸びやかな歌声も注目ポイントの一つですね。


〈Donny Montellのプロフィール〉
Donny Montell(本名:Donatas Montvydas)は1987年に、リトアニアの首都ビリニュスで生まれました。
母親は体操選手、父親はハードロックバンドのドラマー、姉はダンサーという家庭に生まれたDonnyは、6歳の頃から歌の道へと進んでいきました。歌や音楽に興味を持ったのは、やはり、精力的にバンド活動を行っている父の影響を強く受けての事だったそうです。

彼についていたボーカルコーチの勧めで子供向けの音楽コンクールに出場し、賞をとってから、Donnyは様々なステージで歌声を披露していくこととなり、次第にユーロビジョンへの出場を目標に歌に磨きをかけていきました。

初めてユーロビジョンの国内予選に挑戦したのは2009年のことでした。その年は惜しくも2位となり、代表の座を勝ち取ることはできませんでしたが、以後毎年国内予選に挑戦します。

2010年は予選の段階で審査員・視聴者双方からトップの得票を得ていたものの、楽曲がユーロビジョンの規則に違反していたという理由で失格。2011年はソロ楽曲のエントリーが5位と、なかなか結果を出せない年が続きましたが、2012年、この曲で念願のリトアニア代表の座を勝ち取ったのです。

Donny MontellLove Is Blind」 ユーロビジョン2012決勝より)

ユーロビジョン本選では決勝に進出。バックコーラスもダンサーも付けず、一人舞台で勝負に打って出たDonny。曲名になぞらえて目隠しをつけて登場したり、片手で側転するパフォーマンスを見せたり、最後は丁寧なお辞儀でしめるなど、歌声だけでなく見どころもたくさんあったステージではあったのですが、14位という結果に終わってしまいました。

この日の夜、彼は眠りにつく前にこう誓ったといいます。
「これで僕のユーロビジョンを終わりにしたくない。また戻ってみせる」と。

今回の再挑戦に至る間、「鳥肌が立つような、(ユーロビジョンに)うってつけの曲を待っていた」と語るDonnyは、2014年にJonas ThanderとBeatrice Robertssonの2人のスウェーデン人作曲家と出会い、今回の楽曲「I've been waiting for this night」を仕上げ、2016年の国内予選に打って出ることとなったのです。

Donny MontellI've been waiting for this night」 Eurovizija2016決勝より)

予選を順当に勝ち進んだDonnyは、6組のアーティストで競った決勝で視聴者・審査員双方から最高得点を獲得し、優勝。念願のユーロビジョン再挑戦の権利を獲得したのです。


ユーロビジョン2016リトアニア代表Donny Montellは現地時間5/12に開かれる準決勝2日目に出場します。
2012年の雪辱を晴らすという強い決意を持っているDonny。5/12の夜が来るのを一番待ち望んでいるのは、彼かもしれません。


参考:ESC公式[1][2]、Wikipedia"Donny Montell"