ユーロビジョン2013アルメニア代表は、Doriansの「Lonely Planet」に決定しました。

DoriansはリードボーカルのGor Sujyanを中心に2008年に結成されたアルメニアのロックバンドです。
結成当時はリーダーのGorが敬愛するレッド・ツェッペリンをカバーするバンド「Gor and Friends」として活動していましたが、現在のバンド名に改めてからはオリジナル曲の制作も手がけるようになりました。

「Yes Kulam(I’m Crying)」でヒットを飛ばし、アルメニア国内で有名になったDoriansですが、今回の代表曲「Lonely Planet」はDoriansが作詞を担当し、イギリスのロックバンド ブラック・サバスのギタリスト、トニー・アイオミが作曲を担当しています。

参考:ESC公式


〈ユーロビジョン2013 ライブパフォーマンス〉

(ユーロビジョン2013 決勝より)


〈トニー・アイオミとアルメニア〉
トニー・アイオミとアルメニアの関係は、実はとても長いものなのだそうです。

BARKSの記事によると、トニー・アイオミは1988年に起きたアルメニア地震の救済チャリティー企画「ロック・エイド・アルメニア」で募金活動を行なって以来、アルメニアとの親交を深めたのだそうです。2011年には、地震で深刻な被害を受けたギュムリに音楽学校を設立するためのチャリティー企画として、ブラック・サバスのメンバーを集めシングルをリリースしたのだとか。

トニー・アイオミは、今回のユーロビジョン2013アルメニア代表で自身の楽曲「Lonely Planet」が選ばれたことについて、「ちょっとしたニュースがあるんだ。俺のデモ音源のひとつがユーロビジョン・ソング・コンテストのアルメニア代表曲に選ばれたんだ! 選考曲に挙がってたんだけど、土曜の夜に代表曲に決まったんだ」とウェブサイトで報告。Doriansについても「Doriansは良いバンドさ。ボーカルはとっても良い声をしてるんだ」とコメントを寄せています。

ブラック・サバスのギタリスト、トニー・アイオミのお墨付きを得たロックバンドDoriansは、5/16に開かれる準決勝二日目に参加します。

参考:BARKS「トニー・アイオミ、ユーロビジョンのアルメニア代表曲を作曲」(2013/3/8)


〈ユーロビジョン アルメニアの成績〉
2006年に初参加したアルメニア。初登場から決勝8位につくという勢いはその後も衰えず、2010年まで5年連続で決勝進出を決めています。2011年は残念ながら準決勝敗退となってしまいましたが、準決勝進出の勝敗が5勝1敗のアルメニアは、無視できない実力を持った国といえるでしょう。

ちなみに2012年は、ナゴルノ・カラバフを巡り敵対関係にあるアゼルバイジャンでの開催だったため、セキュリティー上の問題を考慮して、参加を取りやめています(アルメニアとアゼルバイジャンの関係については過去記事を参照)。

これまでの決勝での最高順位は4位2008年にこの曲で勝ち取りました。

(2008年代表曲 SirushoQele, Qele」)

Sirushoの「Qele, Qele」はユーロビジョンをきっかけにロシアなど周辺諸国でもヒットしました。
ちなみに、ユーロビジョン2013ロシア代表のDina Garipovaもこの曲をカバーしています。

Doriansとトニー・アイオミの力でQele,Qele以上の成績を残すことができるのか!?
5/16の準決勝二日目は要注目です。

参考:Wikipedia「アルメニアのユーロビジョン・ソング・コンテスト