ユーロビジョン2014マケドニア代表は、Tijana Dapčevićの「To The Sky」に決まりました。
本番では英語で披露されるこの曲、彼女の出身地マケドニア語によるバージョンの他、セルビア語のバージョンも発表されています。
「To The Sky」には、「何も不可能なものはない。空の限界まで行こう」というTijanaのモットーが込められているのだそうです。
〈Tijanaのプロフィール〉
Tijana Dapčevićは1976年にマケドニアの首都スコピエで、音楽教授の父とオペラのプリマドンナを務める母のもとに生まれました。彼女の生まれた9年後に妹のTamaraが誕生しますが、妹も実はマケドニアで歌手として活動しており、人気を博しているそうです。
7歳の頃からチェロを学んでいた彼女は音楽学校を卒業後、チェロ奏者としてマケドニアフィルハーモニー管弦楽団やライプツィヒ国際オーケストラに入団し活動していたそうです。彼女は歌手としてミュージシャンへの道を踏み出したわけではなかったんですね…
1993年からテレビ出演もするようになったTijanaが歌手として本格的なキャリアを積み始めたのは翌1994年のこと。リリースしたシングルがマケドニア国内でヒットし、一躍ポップスターの仲間入りを果たすのです。チェロ奏者から歌手へ転向した理由を詳しく知りたい所ですが、恐らく母の影響などもあったのかもしれないですね。
これまでに5枚のアルバムリリースや、国内外の様々なアーティストともコラボしてきた彼女は、2002年にモンテネグロの音楽祭「Sunčane Skale」で優勝、2006年のセルビア・ラジオ・フェスティバルでも優勝し、旧ユーゴ圏での知名度を上げました。
さらにTijanaの知名度が旧ユーゴ圏で広まることとなったのが、2007年に発表されたこの曲です。
(Tijana Dapcevic 「Sve je isto, samo njega nema」)
旧ユーゴ時代を彷彿とさせるミュージックビデオ「Sve je isto, samo njega nema(全ては同じ、彼だけいない)」で彼女は旧ユーゴ圏の各言語(ボスニア語、クロアチア語、モンテネグロ語、マケドニア語、スロベニア語、セルビア語)で歌唱。「彼(=チトー)」亡き後の旧ユーゴ圏を取り巻くユーゴノスタルギアを歌った一曲として話題となったそうです。
歌手にしてプロチェロ奏者、さらに最近は女優業もこなしているという「限界知らず」なTijanaは、5/8の準決勝2日目に出場します。
バックコーラスには妹のTamaraも登場するとのことで、こちらも要注目ですね。
〈ライブパフォーマンス〉
(ユーロビジョン2014 準決勝2日目)
参考:ESC公式、Wikipedia"ティヤナ・ダプチェヴィッチ","タマラ・トデフスカ"